NTT DATA — Trusted Global Innovator

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.14 システム紹介

Space-E Version 2.0 最新機能紹介と今後の展望

金型システム事業本部 マーケティング部 技術グループ
サブマネージャ 五百竹 義勝

はじめに

当社では昨年秋、WindowsNTベースの本格的CAD/CAMシステムとして「Space-E」を発表しました。
当初から「製造指向のCAD/CAMシステム」として、他の「設計指向ミッドレンジCAD」とは一線を画す支援機能をご提供してきました。近々リリースを控えていますVersion 2.0でもこれらの作業をさらに効率的に支援するため、数多くの機能拡張を施しています。
ここでは、Space-EVersion 2.0の最新機能とSpace-Eが今後目指している方向について、簡単ではありますがご紹介いたします。

最新機能紹介

Space-E/Moldeler】

■ハイブリッドモデリング

Space-E」では、複雑な金型形状を柔軟に定義することを目的に、サーフェイスモデリング機能を充実させてきました。Version 2.0でも、さらに効率的に支援するため、「ぼかし面作成機能」や「複合面トリム機能」などを追加し、「各種処理の高速化」を実現しました。

また、ソリッド・サーフェイスでの統合モデリング環境「ハイブリッドモデリング」をさらに推し進めるため、ヒーリング機能(サーフェイスの境界を自動補正し、ソリッド化する機能)を追加しました。

挿絵
図1 ヒーリング・トレラントモデリング

■図面化支援機能

ソリッド・サーフェイスで作成された形状から、正面図・平面図・側面図などの投影図、ならびに断面線指定の断面図が定義できるようになりました。これらのデータをレイアウトし、製図CADへ渡すことができますので3次元データを利用し、よりスムーズに2次元図面化作業へと継続できるようになります。

挿絵
図2 ドローイングアレンジ機能

■金型モデルチェック

作成された3次元形状に対して「成形性・加工性」を検討するため、「折れ部・R分布・高さ表示機能」などを追加しました。これら機能はVersion 2.0より、ソリッド・サーフェイスのハイブリッド環境でご利用いただけます。

CAD画面
図3 モデルチェック機能(折れ部の自動検索)

Space-E/CAM】

■加工機能の拡張

「高速・高精度・高能率加工」を簡易な操作で実現し、加工データ作成の自動化・標準化を支援することを目標に、Version 1.0ではその「枠組み」をご提供してきました。Version 2.0では、部分加工をさらに効率的に支援するため、「任意連続要素の経路化」「経路投影機能」を追加しました。また、加工の効率化を考慮した「インコーナR付加」「丸チップ工具考慮」などの拡張及び、経路計算の高速化といった改善も行っています。

さらにVersion 2.0より、「径補正を考慮した輪郭加工」はもちろん「穴あけ加工」「ワイヤ加工(評価版)」といった「2.5次元加工」へも活用できる仕組みをご提供いたします。

操作画面
図4 一定肉厚荒取り機能 & 穴あけ加工機能

■作業性の向上

Version 2.0では、経路作成機能の拡張だけではなく、「ポスト設定の簡略化」「経路ビューア」「チェックリスト出力」など、作成作業そのものの効率化や作成後の確認作業などの向上にも努めています。

操作画面
図5 経路ビューア & チェックリスト出力

今後の展望

■インターオペラビリティの追求

金型製造は、「設計データ」をもとに作業を進めますので、上流(設計)過程で利用されるシステムとの「データの親和性」は非常に重要な機能となります。当社では、今後の標準規格となるSTEPの対応はもちろん、上流で多く利用されているCADシステムとのダイレクトトランスレータをご提供していく計画です。

これらにおいては、Space-Eを中核にした戦略的なトランスレータとして、「3Dモデルサーバ」を提唱しています。

挿絵
図6 各種CADシステムとのデータ変換

■金型設計の支援

現在、金型形状のモデリングから加工までの作業を効率化するツールとしてSpace-Eをご提供していますが、今後さらに金型製造をトータル的に支援できるシステムを目指します。

すなわち、まだまだ人間の勘や経験に頼る部分が多く、非常に時間と手間のかかっている「製品形状から金型を創造する部分=型設計」を支援できるシステムへと展開していく計画です。

挿絵
図7Space-Eによる金型製作の流れ

― この記事に関連するソリューション ―