人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.35 | システム紹介
EOSINT新製品のご紹介
RPシステム部 部長 古川 治男

レーザー焼結型RP装置EOSINTシリーズの新製品をご紹介いたします。

EOSINT-M270

M270は金属粉末を材料に使用するEOSINT-Mシリーズの最新機種です。M250Xtendedでは炭酸ガスレーザーを使用しておりましたが、M270ではYbファイバーレーザーの採用により、レーザースポット径を0.1mmまで絞ることが可能になり、より高精細な造形を実現し、更にメンテナンス性も向上しています。また、EOSINT-S750(砂型用装置)でも採用されていたデュアルフォーカス技術等により、30%以上の造形時間高速化がされています。この他、リコーティング速度や操作性改良等も組み込まれており、従来機種に比べて大幅なコストパフォーマンスの改善となっています。

EOSINT-M270写真

DirectSteel H20

EOSINT-Mではこれまでブロンズ系材料(DirectMetal)及び鉄系材料(DirectSteel)をご提供しておりますが、DirectSteel H20はより高硬度な鉄系材料として量産型への適用を意識して開発されました。造形直後の硬度はHRC40相当を実現し、更に表面粗度も向上しています。

造形物
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

Alumide

AlumideはEOSINT-P用の世界初のアルミ入りナイロン材料です。トヨタF1チームのご要望から開発された材料で、これまでのPA2200(ナイロン)やPA3200GF(ガラス入りナイロン)のラインアップに加えて新たなナイロン系材料としてお使いいただけます。Alumideはアルミとナイロンが50:50で配合されており、強度が高く、軽く、表面の仕上げ性に優れた材料で、機能試験部品や風洞実験モデルなどに適用されています。また、金属的な質感をご要望の部品にもご利用いただけます。収縮が小さいので高精度に造形でき、検査用治具の造形にも適しています。

造形物
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

EOSINT-P380i

P380は欧州・米国・アジア共通の内部仕様に設計し、外観も一新してP380iとして今後は出荷させていただきます。また、EOSINT-Pシリーズは、稼働率を向上させ、よりオペレーターにやさしいシステムとしてP700やP380iにも図のような自動材料供給装置をご利用いただける構成になっています。

EOSINT-P380i写真

最後に

このようにEOS社は開発に意欲的で新製品あるいは新材料を毎年リリースしており、昨年度の売上はレーザー焼結RP分野での世界トップシェアを獲得いたしました。今年末には新たなナイロン材料の発表も見込まれています。

EOSINTにつきましては、RPシステム部(RPテクニカルセンター)あるいは弊社担当営業までお問い合わせください。