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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.5 お客様事例

GRADEでの金型製作について

株式会社アイケイモールド様は、CAD/CAMによる高精度な技術と、高速回転ATC付きマシニングセンタによる高度な加工技術をベースに、試作金型、射出成形金型、ブロー成形金型、精密金型などの設計・製作をされている金型メーカです。繊細かつダイナミックに、高度な技術力と最新の設備で、常に新しい分野の開拓を目指されています。

平塚市大神に1月29日に完成したばかりの新社屋で、GRADE導入の背景、高速加工、自動化への課題などを中心に、代表取締役 酒井政賢様、常務取締役 直川順二郎様、製造部 CAD・CAM課 課長 中村豊様、製造部 CAD・CAM課 茂木正様にお話をお伺いしました。

事業内容について

株式会社イクヨのグループ会社として昭和59年4月に創業しました。

CAD/CAMによるプラスチック金型・ブロー金型・試作型の設計や製作、冶工具類の製作を行っています。金型は、1ton~25tonまで製作可能です。

当社で製作している製品は、自動車用部品(バンパー、スポイラー、フロントグリル、インパネ部品など)と事務用の椅子(肘、足、背のアウター・インナー)などです。

このうち、約 60%は株式会社イクヨからの仕事です。

人物写真
代表取締役
酒井 様

GRADE導入の背景について

いろいろなメーカのCADを検討しましたが、たいていのCADは海外の製品で、さまざまな要望にすぐ対応できるかどうか疑問でした。また、ホストコンピュータベースで、大変高額なものでした。株式会社イクヨでも4社のシステムを検討しましたが、最終的には、モデリングだけでなくCAMにつなげるシステムということでGRADEを選びました。当社でも導入を検討する際、株式会社イクヨでGRADEを使っていることも大きな要因ですが、今後もCADの台数を増やしていくために、NCにも対応できるようなCADということを前提としました。当社の要求するNC加工に対しては不備な点がありましたが、当時、複合面加工ができるのはGRADEだけでした。他のメーカは単面加工しかできませんでした。

それで、国産のCADで、しかもワークステーションベースのGRADEを導入することに決めました。

設備構成について

昭和63年にDS版のGRADE/NCを2台導入しました。それから、ほぼ毎年増設やリプレイスを行っています。現在は、GRADE/CUBE-NCを7台使っています。GRADE/NCからGRADE/CUBE-NCに変わったときは、びっくりするほどスピードが速くなっていました。ワークステーションも電気製品だから、年々いいものがでてきますね。どんどん陳腐化していくのは仕方がないので、毎年最新のものを増やして設備投資していくという考えです。本当は2年で交代していきたいと思っています。

会社風景

GRADE/CUBE-NCを使った業務

お客様からいただくのは3次元の製品データです。製品図をもらって、それをトレースして型図を書くということはほとんどしていません。

メーカさんから3次元の製品のデータがきますので、それをGRADEで仕上げます。データは、GRADEのモデルデータやIGESできます。協力メーカさんもGRADEが入っているところが多いので、70~80%はGRADEのデータでやりとりしています。ある取引先では、製品データ全部に面を張ってあって、トリムもしてあるので、こちらではPL面を張るだけでいいこともありました。

モデルを完成させて、樹脂で模型を作ります。メーカさんのOKが出ればそのままNC加工します。

人物写真
課長 中村 様

模型の段階で修正が入った場合は、範囲によりますが、倣いに展開したり、測定してGRADEで面を張り直したりします。ずいぶん修正が入ると、いちいち直しているより、倣いでやってしまいます。それで承認されているのですから。

ここ1、2年で90%まではNC化するつもりですが、昔の機械と職人さんがいます。なかなかNCについてこれないですね。そういう人は倣いとか汎用機を使って作業をします。倣いを捨てきれないというのは、そういう問題もあるのではないでしょうか。

金型設計については、3次元のモデルを2次元に変換してからIGESにしてパソコンCADで作業したり、あとはDXFにして外注に出したりしています。

CAD画面
フロントパネル -GRADE/CUBEでのシェーディング画面-
製品
フロントパネル -製品-

高速加工

昨年の5月に牧野フライス社製の8000回転の高速加工機を1台導入し、最近15000回転の高速加工機を1台導入しました。

加工の範囲はX2500mm×Y1600mm×Z1300mmで、現在国内に3台しかありません。

昔の加工機だと、加工速度を上げると、Rで動くところが、面精度がよくても機械がついていかないので、円弧を直線で削ったりと、実際の形状がなかなか出ていなかったのですが、今度の高速加工機はスーパーGI制御装置が入っているので、データの方が先に動きますから、CADのデータに忠実に削れます。高速加工ではピッチは細かくしますが、加工速度が数倍速いので、やはり早いですね。24時間かかっていたのが、総加工時間8時間ほどになりました。

高速加工機の刃物については、4パイ以下の細い刃物は買いますが、4パイから20パイまでのエンドミルは社内で作っています。素材を買ってきて、さらに高品質、高精度な高速加工をするために、歯の形を考慮して、工夫しながら変えて作っています。刃物は超硬工具を使っています。超硬はすぐにかけてしまいますから、昔は使わなかったですが、今は、高速加工ができますし、材料も進化しましたからね。ハイスを使っているのはラフィングだけです。

<加工物:車のアンダーカバー(キャビティ)>

高速加工機:縦型マシニングセンターGF-6-A20 8000回転(牧野フライス)
素材寸法:550×400×150mm
被削材種:S55C

CAD画面
表

今後の課題

目標は機械工場の自動化です。今のところ1人で1.5台の加工機を受け持っていますが、自動化ができれば、作業者は素材をセットしたり外したり、刃物をセットしたりぐらいで、1人で3台の加工機を受け持つようにしたいですね。

今後は、機械工は増員しないけれどもCAD工を増員していきます。これを実現するためには、CAD/CAMの自動化が必須です。

荒取りを指定すれば、後は自動にできてしまうようになればいいのですが。パターンを決めておいて、何パイの何mm残しというように、今はまだ作業者の勘に頼るところがあります。早く、手間のかからないようなCAMを提供してほしいですね。

また、協力メーカさんと、ISDNでデータのやりとりをしていこうと考えています。

HZSに期待するところ

やはり、自動化とCAM機能の向上です。

高速加工という点で、さらに機能を向上させてください。GRADE/CUBE-NCのモデリング機能はすばらしいですね。だからモデリングはすべてGRADEで作業していますが、CAMの部分は、GRADEと他のメーカのCAMとそれぞれいいところを使っています。

GRADEでは、等高線のメス型を削るときにS字で入るところがありますが、あれはうまくいきます。等高線の荒取りもうまいくようになりましたから、あとはコーナー減速さえうまくできるようになったらいいですね。

人物写真
CAM課 茂木 様

アプローチもGRADEの場合、等高線でも斜めに切り込みが入るので、便利です。SOLID IMPACT R10000は、走査線に関してはとても速いですね。

工具干渉チェックについては、深くて袋になっているところを加工するときに使用する、アングルヘッドの干渉チェックができるともっと便利になります。

HZSのいいところ、悪いところ

サポート体制が整っているのがいいですね。SEの方もまじめですし、メインテックもすぐに来てくれます。いろいろなことにすぐ対応してくれますね。悪いところというより、やっぱりCAMの機能をもっと頑張ってほしいですね。

おわりに

常に最新の設備を導入され、高度な加工技術に積極的に挑戦されており、GRADEに対しても、レベルの高い要望をいただきました。ご満足のいただけるシステムをお届けできるよう努力いたします。

たいへんお忙しいところ、貴重な時間をさいてお話しを聞かせていただき、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

会社プロフィール

会社写真
創業昭和59年4月
資本金1億円
従業員41名
売上げ高23億4千万円(過去5年間の平均)
営業品目プラスチック、ゴム等の金型、試作型、冶工具類の設計製作
所在地神奈川県平塚市大神
製品
フロントグリル
製品
フィルムインサート
パネル部品
製品
シフトレバー
ブーツPVC
製品
イス芯材