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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.54 システム紹介

EOSINTリポート

はじめに

このコラムでは、3次元CADデータからダイレクトに製品を造形するレーザーシンタリングRP(ラピッドプロトタイピング)システムEOSINTシリーズとFORMIGAについてのさまざまな情報を発信していきます。

「ここまで使えるとは思わなかった...。」

6月に東京ビッグサイトで開催された「第20回設計・製造ソリューション展」では、レーザーシンタリングRP/RMシステムEOSINTとFORMIGAのアプリケーションをご紹介しました。来場者の方からは「ここまで使えるとは思わなかった。」「もはやRPとは言えない。」など、アプリケーションの広さと実用性の高さを実感したとの声を聞くことができました。今号では、代表的なアプリケーションをご紹介します。

説明図
アプリケーションマップ
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
説明図
各RP/RM工法のポジション
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
幅広い活用されるEOSINT/FROMIGA
各工法の、導入コストを含む特性を活かした活用が進んでいる。

3次元形状データは直接使う

金型を使用しない部品製作(試作品など)は、RPの一般的なターゲットのひとつです。迅速さが重要なポイントの一つになる設計・開発セクションでは、3D CADを活用して3次元形状データから直接的に部品が得られるRPは非常に有効です。デザイン(形状・感触)や複雑な勘合など、3D CADだけでは検証しづらいものをはじめ、試作の現場では一般的な手法としてRPが使われています。それに加えて、物性面で優れた部品を造形できるEOSINT PシリーズとFORMIGAは、耐久性や耐熱性を求められる機能試験などで活用されています。それは、他のRPと比較して、より実践的で正確さが求められる検証の要求に応えられるからです。

また、優れた物性は試作品だけでなく、最終製品としても仕様を満たすことを実現しています。ワンオフ製品や小ロット製品などは、課題のひとつに金型のイニシャルコストがありましたが、数量や生産計画などの点で柔軟に低コストで製作することが可能になりました。これらはプラスチック部品だけでなく、金属部品においても同様です。金属部品の場合、試作品、ワンオフ製品、小ロット製品では切削加工などで製作しますが、難削材や高価な金属を採用する場合の加工技術やコストの問題を「EOSINT M270」で解決することができます。

金属部品を3次元形状データから直接的に製作できることは、設計変更時の迅速な対応だけでなく、カスタマイズ製品のバリエーションを豊富に持たせるなど、商品企画の面でもメリットがあります。

金属材料で造形できる「EOSINT M270」は、光造形や3Dプリンターでは実現不可能なアプリケーションをご提供します。

部品以外にも使う

物性に優れたEOSINT/FORMIGAは部品だけではなく、製造プロセスで必要なツール類の製作にも活用されています。

型の場合は、設計データから型の加工開始までを非常に短期間で行えることが、メリットのひとつです。また、「EOSINT M270」ではHRC50以上の硬度を持つ量産用金型を製作することが可能です。この工法を採用することで、単純な工法の置き換えではなく、より高機能な金型を製作できます。金型の高機能化は、成形工程でメリットがあり、成形サイクルタイムの短縮や成形品の高品質化をもたらします。

冶工具への適用は、現代の少量多品種に対応する生産プロセスにおいて効果的です。冶工具の製作に金型や汎用品を必要とせず、より効率的な生産に最適化された冶工具を、生産計画にあわせて必要な数量で製作することが可能です。

造形する形状の自由度が高く、造形スピードの速いEOSINT PとFORMIGAは、既存工法では実現不可能な生産プロセスをご提供します。

製造工程の「中間」を減らす

鋳造には「型を作るための型」が用いられており、試作や少量生産時のコスト削減や製作期間短縮がポイントになります。現在では、より簡易な工法を適用することで改善を図っています。しかし、EOSINT/FORMIGAでは「無くす」ことができます。

EOSINT PシリーズとFORMIGAは、ポリスチレン材料でロストワックスモデルを直接製作することで、ワックス成形型を無くすことができます。造形されたワックスは、通常のロストワックス鋳造の工程に進み、石膏やシェルモールドによる鋳造に使用されます。

「EOSINT S」は、ケイ砂やセラビーズで砂型を直接製作することで、木型や金型を無くすことができます。造形された砂型は通常の工程で使用できます。また、アンダーカットに制約されない積層造形の特徴を活かして、複雑な形状の中子を一体で製作することができ、砂型の分割数を削減できます。これにより砂型設計や組立てを省力化できるとともに、鋳造方案の自由度も向上します。

3次元形状データから直接的に部品が製作できるRP技術を、生産プロセスに組み込むことで、プロセスを大きく変えることができます。

EOS社が提案する「e-Manufacturing」ソリューション

上記の技術は、ラピッドマニュファクチャリング(以下、RM)と呼ばれる技術を応用した例です。積層造形技術は「第二次産業革命」に関わる要因のひとつとして考えられています。

私たちはRMを含む「e-Manufacturing」が、産業あるいは製造プロセスに大きな影響を与え始めているのを実感しています。

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