株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ（本社：東京都大田区西蒲田、代表取締役社長：東 和久、以下 NDES）は、日本のものづくり業界が抱える労働力不足や諸外国との競争力強化などの課題に対応するため、金型づくりの自動化を推進する拠点として、一般社団法人ものづくりネットワーク沖縄（以下 mdn）およびTongtai Machine ＆ Tool Co.,Ltd.（以下 東台精機）と協業し、2021年7月15日（木）、Mold Future Space - OKINAWA（以下 MFS-OKINAWA）を沖縄県うるま市に開設します。

背景

日本国内の中小製造業では、少子高齢化による人材不足、技術承継などの課題により、これまでのような高い技術水準や品質を維持することが難しくなってきています。また、中国をはじめとする諸外国の技術力や労働力の急速な向上の影響からも需要減退や価格競争の激化が進み、個々の企業単独では経営すら危ぶまれています。

今後の"ものづくり日本"の未来には、「"IT" と "ものづくり" の融合」、「"グローバルな最新技術" と "日本の匠の技"の融合」が不可欠であり、匠の技をITで支援していく必要があります。

そこでNDESは、CAD/CAMメーカーの枠を超え、工作機械メーカー、工具メーカー、大学などの研究機関、そして各種製造業など様々なものづくりに携わる方々と一体となり製造の自動化や技術向上を実現するための拠点施設として、MFS-OKINAWAを開設することとしました。

概要

MFS-OKINAWAでは、金型製造の最新技術である"5軸加工技術の確立"、IoTの活用により生産管理の最適化や異常検知、予防保全を実現する"工場の見える化"、ソフトウエアによる"操作の自動化"、設計から製造まで3Dデータを一気通貫して活用する"3Dデータベースでのものづくり"の推進に取り組みます。

そのファーストステップとして、沖縄県にマニュファクチャリングラボを構えて自社システム開発に加え金型製造全般のノウハウを蓄積してきたNDESを主体に、沖縄県内で製造技術の向上やエンジニア人材の育成に取り組むmdn、5軸加工機をはじめとする工作機械を開発し、製造工程の自動化の知見を持つ東台精機と共に、それぞれの強みを活かして、加工時間の短縮や高精度な加工方法の実現に向けて活動します。

そして将来的には、ものづくりに関わるより多くの企業や研究機関の参画を募り、MFS-OKINAWAでの取り組みの幅を広げながら、金型の設計から加工、出荷までの金型づくりの自動化をめざしていくとともに、その最新技術を発信し、体験いただくためのショールームとして発展させていきます。

新しいソリューションの提供

NDESは、MFS-OKINAWAの取り組みの1つでもある5軸加工の普及促進のため、自社開発のCAD/CAMシステムSpace-Eと東台精機製5軸工作機GTシリーズ、MFS-OKINAWAで蓄積した加工ノウハウをセットにした新しいソリューションの提供を開始いたします。
MFS-OKINAWAでの取り組みを加速させるにつれて、提供するソリューションも拡張していきます。

Mold Future Space - OKINAWA　施設概要

東台精機製5軸工作機GTシリーズについて

5軸工作機GTシリーズは、ガントリータイプの金型加工向け工作機で、コントローラには加工精度に優れたHEIDENHAIN TNC640を搭載しています。

3次元CAD/CAMシステムSpace-Eについて

NDES開発のミッドレンジ3次元CAD/CAMシステム。前身となるGRADEシリーズから数えると、40年以上の歴史を持つ商品です。
CADはソリッドコマンドだけでは表現が難しい形状でも、サーフェイスコマンドと組み合わせることで、より自由度の高いモデリング環境を提供し、CAMは簡単な操作で高能率な加工機能を提供しています。

NTTデータエンジニアリングシステムズについて

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズは、"ものづくり分野のお客様の未来をITで支援します"を合い言葉に、CAD/CAM/CAEなど製造業の情報化に欠かせないプロダクトから、「ものづくり」の多様な要求にあわせたカスタマイズとインテグレーションのトータルな提供と、企業の人的資源、物的資源、資金など経営資源を戦略的かつ効率的に情報化できる仕組みづくりを支援します。
また、Space-Eの新たなノウハウや機能を生みだすため、CAD/CAM開発拠点として、今回MFS-OKINAWAを開設する素形材産業賃貸工場内に、2012年から「沖縄マニュファクチャリングラボ」を構えています。

一般社団法人ものづくりネットワーク沖縄について

一般社団法人ものづくりネットワーク沖縄は、ものづくりに関する優秀なエンジニアを育成し、沖縄県の製造業の活性化を図るとともに、経済的に自立した沖縄県の発展に寄与することを目的に2012年1月に創立し、金型技術やものづくり技術を生み出すための先端的な金属加工、各種成型技術の向上に取り組まれています。
また、沖縄県内の教育機関や工業連合会、地方自治体により構成された金型産業振興協議会のもと、金型産業の振興に向けた取り組みの中核をなす施設である沖縄県金型技術研究センターと協力体制を築き、金型部品を高速/高精度で製作する事を目標に5軸加工技術に注力しています。

東台精機（Tongtai Machine ＆ Tool Co.,Ltd.）について

東台精機は、"技術で利益を創出する"、"品質でお客様の信頼を得る"、"サービスでお客様に満足していただく"を経営理念・使命とし1969年台湾・高雄にて創設され、2003年に株式上場（証券コード：TW.4526）。専用機メーカーとして起業し、現在では台湾で製商品ラインナップが最も豊富な工作機械メーカーです。世界に85ヶ所以上の販売サービス拠点を有しており、東台精機は、東台グループの中核をなし、東台グループは台湾の上場企業において売上高No.1となっています。

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