人とシステム No.100
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果です。Ver.2021が総じて計算時間が短くなり、最大で計算時間を50%削減する効果が期待できます。FVソルバーの改良パフォーマンスの向上FVソルバーの全体的なパフォーマンスの改善が図られ、Ver.16.0 SP1と比較すると最大で30%ほど計算速度が向上します。新しいソルバータイプ新しいソルバータイプとしてAcceleratedが追加されました。Acceleratedは、Higher orderよりも短い計算時間で、同等の解析結果の品質を出すことができます(図4)。図5は、Ver.16.0 SP1のHigher orderとVer.2021のHigher orderとAcceleratedの計算時間を比較した結果です。Ver.2021のAcceleratedは、計算時間を最大20%削減する効果が得られました。 図4 FV解析結果の比較(b)Accelerated(a)Higher order 図5 FVソルバーの計算時間比較各種機能の強化境界条件[面荷重]の追加境界条件に面荷重が追加されました。Ver.16.0 SP1までは点荷重しかなく、節点に対して全体座標系の各方向にしか力を加えられませんでしたが、面荷重が追加されたことにより、要素表面の法線方向に圧力を加えることができるようになりました(図6)。面に対して一定の圧力を加えたいハイドロフォーミングなどに応用することができます。収束モニターの追加収束モニターが追加されました。各インクリメントのサイクル数、計算時間、収束比、カットバックの回数がグラフで表示できます(図7)。計算において、不安定となっているインクリメントの発生などを確認できます。 図7 収束モニター結果表示のフィルタリング計算結果の表示では、要素、節点、結果値によるフィルタリングが可能になりました。図8は、相当塑性ひずみにおける結果値0.5を上回るものを表示しています。応力、ひずみが高く発生している箇所などを確認したい場合、フィルタリングを使用することで容易に表示できます。 図8 結果表示のフィルタリングの例おわりにVer.2021は、本稿でご紹介した以外にもさまざまな新機能が追加され、従来の機能の安定性などの改善も図られています。Simufact Formingにご興味がありましたら、ぜひとも担当営業までご連絡ください。 図6 面荷重機能27人とシステム No.100 July 2021SYSTEM & INTEGRATION

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