9要部品の作成を終わらせて他の部品に入りたいと考えています。Space-Eのユニット部品として作成すると設計上メリットがある部品の充実化を行っていき、既製品との組み合わせも検討しています」と話します。 古屋様も「社内でも加工や組み立て部門では2次元図面が中心で、3次元データの展開はこれからです。部品データの3次元化の先として、全社的な3次元化へ取り組みたいと思っています」と語ります。近年は、顧客からも従来の2次元図面ではなく3次元データでの提出要求が増え、3次元化への加速に注力されているようです。さらに佐野様は「現在の設計標準は2次元図面になっています。部品のユニット化などが進めば設計標準や作業手順書なども3次元化でき、よりわかりやすい3次元データを新人教育や人材育成に活用できます」と期待します。3次元データを使った標準化で技術継承を進めることは、日本のものづくり環境にとっても重要な取り組みと言えるでしょう。 最先端技術の開発・習得にも熱心な駿河エンジニアリング様では、繊維と樹脂、金属と樹脂といったマルチマテリアルでのハイブリッド成形にも積極的に取り組んでいます。その一つがCNFプラットフォームへの参加です。古屋様は「これは、セルロースナノファイバー(CNF)という植物由来の高強度素材の用途開発、産業創出を図るために地元の富士市が推進している、産学金官などが連携する場です。そこに参加している企業や大学との取り組みでCNFを使った製品成形の開発が増え、当社の金型技術を生かした新規事業の期待もあります」と説明します。 また、マルスン駿河グループの認知度向上にも注力されているとのことです。地元での積極的な研究開発への参加だけでなく、Jリーグの清水エスパルスをクラブパートナーとして応援するなど地域への貢献も続けています。そうした取り組みから新たな人材確保につながることが期待されています。 今後のNDESについて伺うと、佐野様から「自動化の支援をもっと進めてほしいと思います。そこから効率化やミス削減につながることを期待しています。Space-Eには、うれしい驚きのあるバージョンアップを待っています。また、設計以外の部署でも3次元データを活用できる環境を目指しているので、ご協力をお願いします」とのコメントをいただきました。┏━ Space-E/Moldの部品カタログの見直しを起点として、不具合の改善、工数低減、効率アップを実現されました。社内での3次元データ活用、新素材活用も含めた新技術への取り組みなど、常に高みを目指す駿河エンジニアリング様に対して私たちNDESもお役に立つように努力を続けます。設計室と工場内の様子第34回QC事例発表会 社長賞受賞(左:駿河エンジニアリング様 右:賞状)工場内の金型製作の様子富士の頂を目指すかのようにさらなる高みへNDESへのメッセージ
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