人とシステム No.106
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26 自動車用部品のプレス金型メーカーであるチヨダ工業株式会社様は、試作から量産金型の設計・製作において最先端の技術および設備を集結し、同社特有の強みを持った金型づくりに取り組まれています。海外への進出は、現地で自動車用部品の金型調達を行いたいという自動車関連企業の強い要望からアメリカに進出したことが起点となります。その流れから同社の海外拠点は、アメリカ、ベトナム、タイの3カ所に広がっています。代表取締役社長の早瀬一明様は、「本社では、順送プレスで1200トンクラスの金型を主流にしています。海外物件は60~70%となり、アメリカをはじめ、メキシコ、ブラジル、カナダ、中国、インドネシア、タイ、ポーランドなど、14カ国以上に金型を出荷しています。量産金型のトライを行う本社のチューニング工場では、1200トンのトライアルプレス機で順送金型を実際に稼働させ、成果を確認したうえで出荷となります。コロナ禍で状況が変わりましたが、以前はチューニング工場に世界中から担当者が集まり、立ち会いをして問題なければそのまま船積みという流れでした。いわばこの工場が品質検査を行う最後のチェック工程になります。さらに、当社の技術者も現地を訪れて最終調整と技術指導を行います」と話します。 また、近年はベトナム工場に力を入れており、広大な敷地に工場を建て大型プレス機を導入するなど、アジア向け東郷町でものづくりを続けるチヨダ工業株式会社様金型の最終チェックを行うチューニング工場海外の順送プレス金型を支える独自技術の取り組みプレス金型の技術をベースに新たな木材成形技術を確立チヨダ工業の強みは超高張力鋼板用の順送プレス金型チヨダ工業株式会社 様Space-Eプレス金型技術を生かし夢を持ち取り組む未来のものづくり名古屋市と豊田市の間に位置する、いまだ周辺には水辺や緑などの自然環境が残された風光明媚な愛知県東郷町にチヨダ工業株式会社様の本社があります。順送プレス金型の製作を主力としながら、新たに木材の流動成形に取り組まれ、SDGsやカーボンニュートラルへつながる自社製品を生み出されています。愛知発のものづくり企業として、地域に密着したプレス金型のスペシャリスト集団は、従来の概念にとらわれない新しい発想を持ち、どのような独自技術を築き上げてきたのか、それを支えるSpace-Eの役割と共にお話を伺いました。POINT1

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