3Kazuhisa Higashiノベーションを起こす活動を展開しています。さらに、世界各国で習得したプロジェクトでの経験値を、他のプロジェクトに横展開する取り組みも行っています。例えば、アメリカのお客さまのプロジェクトで経験した知識を日本のお客さまのプロジェクトへ反映しています。東 ところで、御社の主要な活動拠点となるインドについて少々お伺いします。IT産業の発展が著しいインドは、世界的に注目されて久しいですが、現在の状況はいかがでしょうか。タンベ インドのIT産業は現在も最先端の業種であり、インド全体で2,500億ドルもの市場規模があります。グローバル・ソーシングにおいて59%のシェアを持ち、世界の中でもリーダーシップのポジションを獲得するまでに至りました。今ではインドのGDPの8%をIT産業が占めており、現在も着実に成長しています。 このようなインドのIT産業は、①研究開発(R&D)、②ソフトウェア開発、③ITサービス、④世界のGCCとしての拠点、⑤ハードウエアサービス、という五つの分野に分けることができます。東 ご説明ありがとうございます。このようにインドのIT産業が発展する中で、御社はどのような戦略で成長と拡大を続けてきたのか、実績をお聞かせください。タンベ そうですね。まずは、専門知識のレベルアップがあげられます。最初は、ダッソー・システムズの製品の中でもENOVIAなどの製品に重点を置いてサービスを提供していました。現在は、CATIA、DELMIA、ENOVIA、SIMULIA、MEDIDATA、 3DEXCITEなどダッソー・システムズの12製品に対してサービスを提供できるまでに成長しました。これにより、私たちの事業は、お客さまの対象産業分野が拡大し、グローバル展開することが可能となりました。また、パッケージ化したサービスの開発と提供を行うことで製品の利便性を高め、お客さまの満足度の向上にもつながっています。このように世界各国の幅広い産業分野において、ダッソー・システムズのほとんどの製品を対象にサービスを提供できる私たちは、ダッソー・システムズの中で唯一の存在です。 他にも、グローバルパートナーのプロジェクトを有効に進めるため、専門知識のある技術者を支援してきた実績があります。また私たちは、ダッソー・システムズの70社以上あるCPEパートナーやCSIパートナーにもサポートを提供しています。そのサポートの中には、営業、技術チームを対象とした製品のトレーニング、スタッフチームを対象とした製品導入のトレーニングなども含まれています。NTTデータエンジニアリングシステムズ代表取締役社長東 和久 新分野へパートナーと協業しながら 事業拡大を推進していきますユニークな教育プログラムと社員の高いスキル意識東 御社は9年の間に社員数を約1,100名に増やすと共に、製品やサービスの幅を大きく広げられています。そのような中、社員に対して研修や教育だけでなく、実務経験を積ませながら成長させていくことは大変だと思います。以前、24時間連続プログラミングコンテストを開催したというお話を伺ったことがありました。その時にすごいと思ったのは、受講者のモチベーションアップの方法です。御社で取り組んでいる人材育成について、ぜひもう一度お聞かせください。タンベ まずインドのIT人材の状況について説明しますね。毎年、210万人のSTEM(理科、工学、数学)の大学の卒業生が就職しています。さらに他のIT企業へ転職する才能のある方々もたくさんいます。このような人材を採用して私たちは、社内でトレーニングプログラムを持続的に行うという教育を実施しています。そのおかげで社員は、トレーニングに自ら取り組む姿勢とスキルを習得したいという
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