人とシステム No.110
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Formingは直感で使えるツールだと感じました。扱いやすい仕様になっているので気軽に使うことができると思います。導入当初は、1台のパソコンでモデリング、解析を行っていたので、解析計算を実行するとパソコンに負荷がかかり固まって動かなくなることが多々ありました。現在は、2台のパソコンでモデリングと解析に分けています。クラウド型については、Simufact Formingの動作環境がパソコンからクラウド環境に置き換わるだけで、オペレーションは同じなので違和感なく使えています。また、クラウド型を利用するためのサービスの開始、終了などの手続きは、一般的なスマートフォンの料金管理と同じようにオンラインで簡単に行えるので便利です。NTTデータエンジニアリングシステムズが提供するクラウドサービスは良い取り組みだと思います」 クラウド型のSimulation-Spaceをご利用いただいている同社より、サーバー上のCPUを16コア(ヘキサデカコア)で使えないか、というご要望がありました。 松井様によると、「オンプレミス型で使っているパソコンは4コア(クアッドコア)のCPUです。クラウド型も最初は4コアでスタートしたのですが、計算のスピードアップを図るため16コアに増やしてもらいました。理論上では、16コアくらいまでは倍々に近いところで速くなるはずです。計算は1~2時間で終わるものもあれば、夕方に設定して帰って翌日朝でも終わっていないものが結構あります。それが、16コアになれば計算時間もぐっと短くなるので、どれぐらいの案件に対応できるのか期待しています」と話します。細かな実証はこれからとのことですが、クラウド型の有利な点に期待を寄せていただいています。 現在解析を行っているのは、お客さまの検討時に当社からご提案するための検討ツールだと話す案納様ですが、必要性をもっと知ってほしいと考えています。「解析の有効性がお客さまにもっと認知されるようになれば、解析そのものが極めて有効なビジネスの手段となり得ますし、結果として、お客さまにとっても製品に対するさらなる自信につながることになります」この言葉からも、実際に解析結果を活用してきた立場から今後への期待が伝わってきます。 私たちNTTデータエンジニアリングシステムズは、解析を中心とするさまざまなソリューションのご提供を通して、中島田鉄工所様の事業発展に向けてお役に立ちますよう尽力いたします。 中島田鉄工所様は、主力であるヘッダー・パーツフォーマーの他に宇宙関連事業にも取り組まれており、東北大学との共同研究として人工衛星のデブリ化を防ぐFREEDOMの製造を担当しています。2024年2月には、JAXAのH3ロケット試験機2号機(H3TF2)で打ち上げられた小型人工衛星にも搭載されています。9フィンガーレストランスファーで製造する特殊パーツの製品図、製品写真、解析結果(Simufact Forming)今回ご紹介した「Simufact Forming」のクラウド型の詳細はこちらをご覧ください。クラウド型解析ソリューション「Simulation-Space」もっと多くのお客さまに解析の有効性を広げたい

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