人とシステム No.110
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26 あらゆる分野の製品に組み込まれている、ねじやボルトを高速生産するためのヘッダーやフォーマーの専門メーカーである中島田鉄工所様は、1911年(明治44年)の創業から113年にわたり、ものづくり産業における進歩発展の一翼を担い続けています。ねじやボルトといった締結部品は、携帯電話やパソコンなどの精密機器から、自動車や航空機、さらには時計のムーブメントやデニムのリベットなどに使われています。これらの金属パーツは超小型化が進み、材料は鉄以外のチタンなどの新素材が用いられるようになり、さまざまな要求に応えた圧造機を開発することが同社の強みとなっています。主力製品であるヘッダー・パーツフォーマーの出荷は、2024年4月には累計10,000台を達成しています。また、直径2.5ミリ以下のヘッダーは、国内シェア80%、世界シェア50%を占めており、長年培ってきた優れた技術と確かな信頼の証です。一般的に1ダイ2ブローがヘッダーで、それ以上の数で2ダイ3ブローになるとフォーマーと呼ばれています。 海外にも活躍の場を広げる同社は、1970年代から海外輸出をスタートさせ、2000年に独自の販売網を築くとともに、2003年にドイツ、2005年にロサンゼルス、2011年に中国へ拠点を開設。現在では、タイ、韓国、オーストラリア、イタリアなど17カ国に販売代理店を置いています。  同社のヘッダー・パーツフォーマーの特徴について、技術本部部長の案納隆様に伺うと「材料の直径が大型機であれば16ミリ、小型機であれば1ミリ弱といった幅広い製品を作っています。今、力を入れているのが、お客さまから福岡県八女郡からグローバルに羽ばたく中島田鉄工所様圧造機から製造されるさまざまな「ねじ」や「ボルト」類オンプレミス型とクラウド型の2つの解析ソリューションを併用繁忙期の対応と人材育成で活躍するクラウド型の解析ソリューションねじ・ボルトを高速生産するヘッダー・パーツフォーマーを製造株式会社中島田鉄工所 様Simufact Forming Simulation-Spaceねじの工程設計で活躍するSimufact Formingオンプレミス型とクラウド型を有効活用福岡県南部の八女地方は、八女古墳群の遺跡や歴史、自然があふれる土地であり、日本茶トップブランドの八女茶の栽培が盛んな気候風土に恵まれた地域でもあります。この八女郡広川町に本社を置く株式会社中島田鉄工所様は、ねじ・ボルトを製造するヘッダーやフォーマーという圧造機の業界屈指のメーカーです。ねじの工程設計に欠かせない解析ツールとしてSimufact Formingを活用しています。また現在、Simufact Formingのオンプレミス型の他に、繁忙期の対応としてクラウド型のSimulation-Spaceを利用しています。POINT1

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