人とシステム No.110
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の引き合いが増えているマイクロフォーマーの頭文字をとったMFシリーズです。当社が一番得意とするフィンガーレストランスファーという機構を採用している機械で、頭が四角や小判状のものだとか、パンチ側とダイ側で芯がずれているような異形や短少などの特殊なパーツに対応できます。フィンガーレストランスファーは、部材の搬送を爪状のフィンガーを使わずに、金型の角度を合わせておいて金型同士で部材の受け渡しを行います。フィンガーの開閉のタイミングを合わせたり、パーツの短い部分をつかんだりする必要がなく、フィンガー搬送よりも加工しやすいことから、問い合わせの件数は増えています」と話します。 機械の設計・製造から据え付け、アフターサービスまでトータルでサポートする同社が重視するのが、ニーズに合わせた機種やオプションの提案です。解析を担当している技術本部金型設計課の松井健治様は、適切なヘッダー・フォーマーの機種選定を行う場合にSimufact Formingが活躍すると言います。「既にヘッダー・フォーマーを導入されているお客さまは、自社で金型の設計・製作を行われ、適している機種に目星をつけられることもありますが、新規でご検討されるとき製品図面をご提供いただき機種選定を依頼されます。その製品図面を元に何段で成形できるのかSimufact Formingを使って検証して、適切な機械をご提案しています。Simufact Formingの導入以前は金型を実際に作ってテストを繰り返していましたが、導入後はその工程をシミュレーションで再現することで、工期の短縮とコストの削減が実現できました。機種選定では、どれぐらいの圧造力が必要なのかが重要です。例えば、小さな機械でキャパシティを超える大きな力が必要となり機械が壊れる恐れがあるとか、材料がつぶせないとか、解析によってさまざまな成形の要素を算出、合算し、機械のスペックに合っているのかを確認しています。また、製造可否の検討依頼にも対応しています。このようにSimufact Formingで得られた解析結果を元にご提案しています」7株式会社 中島田鉄工所技術本部 部長案納 隆 様設計・製造したヘッダーやパーツフォーマーなどの圧造機は延べ10,000台以上株式会社 中島田鉄工所技術本部 金型設計課松井 健治 様株式会社中島田鉄工所【創業】 1911年(明治44年)5月【設立】 1951年(昭和26年)10月【資本金】 4,500万円【所在地】 福岡県八女郡広川町大字日吉1164-4【従業員数】 138名(2024年3月現在)【国内拠点】 名古屋テクニカルセンター、大阪営業所、     東京サービスステーション【事業内容】 ● ヘッダー・フォーマーの設計、製作、 販売、アフターサービス● 宇宙関連事業Simufact Formingが活躍するヘッダー・フォーマーの機種選定

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