人とシステム No.111
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東不可欠なデジタル化を推進するため、さまざまなソリュー東がよく分かりました。RFIDを採用したときの効率化の目標東ル実証事業にて物流部門の業務の効率化として取り組まれ3人とシステム No.111 January 2025SPECIAL REPORTRFIDで作業効率を図る生地の入出庫管理 私たちは、製造業のお客さまが取り組む企業力強化にションをご提案しています。同様に日本の毛織物を支えてこられた御社も業務の効率化、技術伝承などの課題解決のため、デジタル化を推進されていると伺っております。ぜひその取り組みをお聞かせください。まず、御社のご紹介からお願いいたします。 弊社は、毛織物から紳士服、ユニフォーム、学生服小幡などを手がけ、アパレルメーカーや百貨店のオーダースーツ売り場などに生地や商品を提供している他、MIYUKI CRAFTS SUITSという直営店が5店舗あります。今回ご訪問いただいている、ここ四日市事業所の敷地面積は35,000坪ほどあり、染色に適した鈴鹿山脈の豊富な地下水が湧き出る環境です。ここでは生地の生産を担っており、縫製工場は小樽、青森と長崎にあります。 では早速ですが、御社が愛知県デジタル技術導入モデている「RFIDを使用した商品情報の一括確認と所在探索」についてご説明いただけませんか。 まずは、弊社の課題である商品の入出庫管理の現状小幡についてお話します。百貨店などのオーダースーツ売り場に並ぶ生地は、シーズンごとに全部入れ替えを行っています。日本の北と南では同じ時期でも需要が異なるため、秋冬物の商品は北の店舗から揃えて、春夏物の商品は南の店舗から揃えていきます。それ以外に店舗の売れ筋商品を補充したり、在庫がなくなった店舗に転送したりと非常に複雑な作業となります。また、都市部と地方部の店舗によっても売れ筋に違いがあり、商品を出し入れする専任者が店舗側とやり取りしながら行っています。管理するのは、この工場で作った生地以外にも、欧州やアジアから輸入した高級品やリーズナブルなものまで多種多様な生地があります。現在、オーダースーツの生地は1着分である3メートルにカットして個々にバーコードを付けて管理しています。その生地を箱に入れて入出荷するたびに一個一個のバーコードをスキャンする作業があり、これが結構大変なのです。送られてきた生地を棚に保管したり、その生地を出荷するためにピッキングして箱詰を行ったり、店舗から返品された生地を検査したりという作業が頻繁にあるため、時間もかかり間違いが発生する可能性もあります。そこで、バーコードタグからRFIDタグに変更し、箱の商品確認と所在検索がRFIDにより一括して行うことができれば、大幅な作業の効率化が見込めます。 店舗に並んだオーダースーツの生地を管理する大変さや期待する効果をお伺いしてもよろしいですか。 そうですね。例えば、出荷時に生地のバーコードを小幡スキャンして箱に入れる作業をRFIDに置き換えたとすると、その1箱当たりを1~15秒でスキャンして、さらに精度を100%にすることを目標にしています。現在、多い時には従業員5名で1日がかりで整理することがあり、それがRFIDだと1名で整理ができ、時間削減が期待できます。四日市事業所の工場内の様子

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