9CUSTOMERS REPORT人とシステム No.112 May 2025導入当時、九州では初となる大きなサイズの5軸加工機。このサイズを生かしたカーボン加工を行います。最適な完成度を目指すカーボン部品の精密な検査 カーボンが欠けるような破損に対し注意が必要なのは、製造現場だけではありません。3次元測定機を使った品質検査、輸送時の破損を防ぐ出荷側も協力しながら、丁寧な製品作りを続けています。これらはすべての製造工程に共通する認識であり、創業以来培ってきた東海炭素様のノウハウです。●経営理念と行動指針 創業からカーボン事業を展開されてきた平岩様は「他社にできないことがあれば、当社が一番に実現していこうという考えで事業を行ってきました。可能性があるならコストのことはあまり気にせずに挑戦してきましたが、その中には失敗したこともあります。しかし、当社にしかできないことを見つけたいという強い思いで、60年間カーボンに特化した加工を続けています。これから先もカーボン加工を極めていきたいと考えています」と話します。 宮下様は「社長の口癖でもありますが、はじめからできないと諦めるのではなく、まずトライしてみることを大切にしています。トライしても無理だと分かれば仕方ありませんが、良い結果を得られればその技術が自分たちの強みになります。実際、失敗から生まれるものづくりもあります」と話します。社長である平岩様の思いは、『チャレンジ・チェンジそしてスピード』という行動指針を通して、社員の皆さまにも共有されています。 また、 東海炭素様の仕事に対する前向きな姿勢の源泉となっているのが『楽しみながら努力して未来をつくる』という経営理念です。平岩様は「きつい仕事の中でも楽しもうというのが根本的な考えです。遊び心も忘れずに、楽しみながら仕事に取り組む方がおもしろいじゃないですか」と笑顔で話します。 また、宮下様も「当社は20代から50代と幅広い年齢の社員がいます。年上や年下は関係なく、社員同士でいろいろな雑談もするし、悪ふざけもします。明るく雰囲気の良い職場だと思います」とお話をされる様子から、意思疎通のしやすい環境だと分かります。 今後の取り組みについて伺うと、宮下様からは「先ほどお話したようにSpaceーE/5AxisのNCデータで5軸加工機を自分のシミュレーション通りに動作させたいので、これからも協力をお願いします」とのコメントをいただきました。平岩様からは「これからもいろいろな形状の製品を作ってほしいという要望があると思います。時代の流れで、ずっと同じものが続くわけではないので、それに対応するためにも、5軸加工の加工技術をさらに追求していきたいと考えています」と話します。 東海炭素様の最大の強みは、創業当初から変わらずカーボン加工のノウハウを蓄積し続けてきたことです。私たちNTTデータエンジニアリングシステムズは、今後もチャレンジを続ける東海炭素様のお役に立てますよう尽力いたします。『チャレンジ・チェンジそしてスピード』を実践
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