POINTカーボン加工に特化した九州屈指の専門企業、東海炭素株式会社様の本社と第二工場・第三工場Space-E/5AxisSpace-E/CAM●事業紹介東海炭素株式会社様は、ファインカーボン事業とカーボンブラシ(電刷子)事業を主軸とし、創業当初よりカーボン加工の新技術に挑戦しながら、独自の技術開発を進めてきました。 一般的にカーボンを扱う分野は主に次の3つに分かれると代表取締役の平岩志郎様は説明します。「まず、電炉メーカーによる鉄スクラップを原料に鉄鋼を生産する分野があります。次に、ゴムなどに加えて機能を強化するカーボンブラックの分野があります。そして、当社が手掛けるファインカーボンの分野です。高純度の炭素材料であるファインカーボンは、耐熱性、電気伝導性、熱伝導性の高さといった特性から、半導体製造や電極材料、耐熱部品などの高3次元CAD/CAMを1998年に導入し、カーボン加工のノウハウを蓄積■導入ソリューションファインカーボンの加工技術を確立Space-E/5Axisと5軸加工機で、ファインカーボンの生産性向上を実現126CUSTOMERS REPORT人とシステム No.112 May 2025性能な工業材料として幅広く使われています。当社が製造する製品は、2000~2500度と高温熱の焼成炉で製品を作る工程に使用される部品や溶解した材料を固める鋳型などがあり、その他にも金型関係、放電加工用のカーボン電極があります。サイズは小さいもので1ミリから大きいもので1300ミリまでのさまざまな形状に対応しています。当社に依頼されるカーボン部品は、外注に出すことなく全て社内で加工を行っています」 また、加工部門があるカーボン素材メーカーは自社製のカーボンで加工するのが一般的ですが、東海炭素様ではさまざまな素材メーカーのカーボンをニーズに応じて選択できるという利点があります。その上、小回りが利く中小企業の利点を活かしながら大手メーカーが参入できないニッチな分野でビジネスを展開されています。日本の近代工業を支え続けてきた福岡県北九州市に本社を置く東海炭素株式会社様は、1967年の創業から一貫してカーボン加工を専門とする九州屈指の企業です。他社に先駆けてSpace-Eの前身である3次元CAD/CAMを導入し、3次元モデルによる加工を実現しています。さらに現在は、3次元加工で難易度の高い形状に対し、Space-E/5Axisと5軸加工機を駆使することで高品質なファインカーボンの製品を提供しています。今回は、ファインカーボン事業にSpace-Eを活用するメリットを中心にお伺いしました。東海炭素株式会社 様5軸加工の優位性を生かしファインカーボンの生産性向上と差別化を図る
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