NTT DATA NTT DATA

NTTデータエンジニアリングシステムズは、GPAINNOVA社から電解研磨装置DLyteの日本国内における独占販売権を取得

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ(本社:東京都大田区、代表取締役社長:木下篤、以下NDES)は、STEROS GPA INNOVATIVE, SL(本社スペイン・バルセロナ、CEO:Pau Sarsanedas i Millet、以下GPAINNOVA社)から、電解研磨装置DLyteの日本国内における独占販売権を取得しました。アディティブ・マニュファクチャリング(注1、以下AM)実現のための新たなソリューションの一つとして、2018年6月よりお客様にご提供していく予定です。

背景

AMで造形された製品は、表面粗度が従来工法と比較して劣るため、製品の要求値によっては機械加工や表面処理を実施する必要があります。これらの処理には、多大なコストと時間が掛かり、AMでのモノづくりの実現を遅らせている要因の一つになっています。またAMで造形された製品に対し、機械加工や表面処理を行う上で特に難しいのは、全体を均一に研磨することであり、全体の面粗度を改善する過程で、特定の箇所だけが研磨され過ぎるという問題を解決することが喫緊の課題となっていました。

目的

電解研磨装置DLyteを利用することにより、AMで造形された製品のエッジを残しながら全体を均一に研磨することが可能になります。NDESが持つ3Dプリンター導入と活用に関するノウハウとこの革新的な研磨技術を合わせてお客様に提供することにより、より低コスト、短納期、高品質なAMを実現します。

DLyte100I

DLyte100I

タイプ名:DLyte 100I
装置サイズ:950 x 690 x 1410 mm
容量:180φ x 80 mm
装置重量:217.5kg~237kg ※仕様により異なります
サポート台サイズ:950 x 1040 x 700 mm
サポート台重量:100kg

DryLyte®テクノロジーについて

DLyteで利用されているDryLyte®テクノロジーは、電解研磨でありながら液体を使用しない革新的な乾式電解研磨技術で、下記のような特徴を持ちます。

1) 研削と研磨を1ステップで実現
鏡面仕上げまでを完全に自動化されたプロセスにより1ステップで実現します。

2) 大幅な時間短縮
高いエネルギー効率により、研削、研磨工程の生産性向上を実現します。

3) 複雑なパーツも一体で研磨可能
機械的にアクセスできないような内部構造も研磨することができます。

4) 樹脂との複合材料も研磨可能
樹脂加工されたところは研磨されず金属部だけを選択的に研磨可能です。

5) 新しい製品設計が可能
機械的な研磨処理とは異なり、エッジを丸くせず、機械的にアクセスできないような内部構造も研磨可能です。これらの特性は、今まで実現できなかった新しい製品設計を可能にします。

6) 低い損失率
材料の除去を最小限に抑えて最高の研磨品質を達成します。

7) 専門知識不要
研磨処理は完全に自動化されているため、特別な知識を必要としません。

8) 設置、メンテナンス性の高さ
通常の電解研磨と比較し非常にシンプルな装置設計であり、特別な設備を必要としません。

9) 環境にやさしい
環境に有害な物質は使用していません。

粗さの山の部分だけを優先的に研磨/エッジは丸めず、アクセスが難しいところも研磨
処理前

処理前

処理後

処理後

販売時期について

2018年6月より販売を開始する予定

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ について

1977年に日立造船㈱の情報システム部門を分離して設立され、2006年に㈱NTTデータの完全子会社となりました。設立以来40年にわたり、経営から設計・製造、販売の幅広い業務領域で、ソリューションのご提供やシステムのご提案・構築を通じてお客様とともに歩んできました。2017年12月1日は創立40周年を迎えましたが、その半分に渡る約20年間、EOS社と国内市場の開拓に努めてきました。今ではインダストリアル3Dプリンティング分野では国内最大級のベンダーのひとつとなっています。

GPAINNOVA社について

GPAINNOVA社は、工業用金属研磨装置の開発、製品化に対するソリューションを提供することを目的として、2013年にバルセロナ(スペイン)で活動を開始しました。
GPAINNOVA社は、最初の製品MURUAで2014年から2015年にかけ大きな成功を収めた、金属研磨用装置の設計と製造を専門とする先端技術企業で、Pau Sarsanedas(CEO)、Arnau Garrell(CTO)、Jaume Miras(CFO and CSO)、JaumeSalles(COO)という、創造的な起業家チームによって率いられています。
電解研磨装置DLyteの技術開発は、プロセス設計、エンジニアリング設計、テスト/改良など、社内での実験的活動から始まりました。 2017年初旬には、DLyte10とDLyte100の最初のユニットが製造され、DLyteブランドを広めるために歯科分野におけるイベントへの参加を開始しました。 2017年、同社のDLyteプロジェクトに対し、欧州委員会から「Seal of Excellence」認定を受けました。またこの年のDLyteの売上は約180万ユーロに達しました。

注1:アディティブ・マニュファクチャリング(AM) とは、3Dモデルデータから樹脂・金属粉末などの素材を積層して物体を形成する技術の総称です。

※本文中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

※本リリースに記載されている内容は予告無く変更することがあります。