人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.108 | トピックス
新年のごあいさつ

明けましておめでとうございます

旧年中は皆さまの並々ならぬご支援ご厚情を賜り心よりお礼申し上げます。
2024年の年始にあたりごあいさつ申し上げます。

株式会社NTTデータ エンジニアリングシステムズ 代表取締役社長 東 和久
株式会社NTTデータ
エンジニアリングシステムズ
代表取締役社長 東 和久

新型コロナ禍での金融緩和によるEUやアメリカの構造的インフレは、昨年、各国の金融引き締めの影響により低下傾向を示しました。一方、金融緩和を継続する日本での物価上昇(CPI)は目標2%に対して3.2~3.3%で推移しています。しかし、ウクライナやイスラエルの紛争の影響によるサプライチェーン停滞やエネルギー高騰の不安は継続しており予断を許さない状況です。さらに、何十年と続いたデフレの影響で海外との賃金格差が進み、アジア圏内でのオフショアセンターのコストは日本の価格にほぼ近くなり、その役割を維持することが難しくなりつつあります。世界の中での日本を考えると一定の物価上昇、賃金上昇の継続が重要で、物価上昇に伴う賃上げを実施する企業は今年も多くなるであろうと感じています。そのためには、賃上げ以上に生産性を向上させる価値あるソリューションの開発を加速させることが求められています。

その中でやはり注目したいのはGenerative AI(生成AI)の活用です。2022年に公表されてからあっという間に全世界に広がり、多くの企業が事業活動に利用して生産性を高めています。もちろん、情報漏洩、著作権侵害などのリスクがあり、その使用には一定の前提条件が必要です。しかしながら、生成AIを活用していく企業とそうでない企業では今後大きな差が出てくるだろうと考えています。私たちは、入力した情報を再利用せず情報漏洩リスクを回避した当社専用のChatGPTを開発、運用して生産性向上への取り組みを始めています。

さて、2022年からスタートした中期経営計画も今年で3年目を迎えます。基本方針は「NDESは、お客様のビジネスを成功に導く新たな価値を創出・向上させ、持続可能なモノづくり社会の実現に貢献する、必要不可欠な存在になる!」とし、スローガンとして“Be essential, be professional.”を掲げています。

「Be essential」のとおり、お客さまのパートナーとして必要不可欠な存在となり、お客さまが得られる価値を増大化する最新技術のソリューション提案、構築、そして導入を円滑に進めています。既存オファーリングであるPLM、ALM、ERPも新規市場への展開を着実に拡大しています。また、「be professional」として、特に品質強化に取り組んでいます。失敗から学び再発しないためのPDCAサイクルの強化と親会社NTTデータの知識と経験を最大限に活用してプロジェクトを成功に導き、お客さまの満足度向上に努めています。さらにNDES-CDP(キャリアデベロップメントプログラム)による人財育成の充実とともに、「be professional」に合わせた人事制度改革も行ってまいります。

そのほか、「サスティナブルな事業」として引き続きGreenに力を入れた価値を提供し、事業活動においてもCO2削減に努めていき、お客さまのサプライチェーン排出量の削減に貢献してまいります。2023年の夏の猛暑は気象庁による1898年の統計開始以来、過去最高の平均気温を記録し、湿度の高い日本で耐え得る限界まできたのではと感じられる暑さでした。世界規模での異常な気象環境を元に戻すことはできずとも、これ以上進むことがないように、COP28で取り決められた再生可能エネルギーへの取り組みも事業として検討していきたいと考えております。

そして、私たちは2024年も企業理念である「時代の変化に対応したグローバルなシステム関連事業を通じてお客様の信頼を得、社会に貢献する企業となる」を基本的指針として事業を行ってまいります。

今後とも倍旧のお引き立てを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

最後になりましたが、皆さまにとって本年が明るく良い年であることを祈念しまして、年始のごあいさつといたします。

2024年 元旦