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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.22 システム紹介

Space-E最新バージョンのご紹介

システムソリューション統括部 営業技術部
部長 栗原 真一

はじめに

Space-Eの最新バージョンでは、より効率的なモデリング環境のご提供と、最適な経路出力を目的とし、機能の追加および改善を行っています。
ここでは、Space-Eファミリーの中核であるModelerとCAMを中心に、併せてSolidCAMをご紹介いたします。

Space-E/Modeler Ver.3.0

より効率的なモデリングおよび運用環境を支援するために、Windowsネイティブ化に主眼をおき、3次元マークアップ機能を追加するなどシステムの大幅な改造を行いました。さらに、キャビ・コア分割においては、従来のソリッドモデルだけでなく、サーフェイスモデルに対しても、その位置関係を頼りにシステムが自動分離できるような機能を追加しました。

■ Windows ネイティブ化

画面周り(CAD Frame)をWindowsの標準規格(MFC)に従って再構築することにより一新しました。

コマンドメニューは、従来の文字列ベースにアイコンベースも追加し、それらのレイアウト変更にも柔軟に対応できるようにしました。

Space-E画面
画面周りと呼び出し例

一般的なWindowsのファイル操作に準じて、エクスプローラから、モデルファイルのアイコンをドラッグ&ドロップすることによってモデルを呼出す(コピーする)ことができるようになりました。また、ファイルの関連付けによってモデルファイルのアイコンをダブルクリックして起動することも可能です。

■ 3次元マークアップ機能

3次元モデルに対して、長さ(点間、平行直線間)・半径・角度の測定値をマークアップしたり、文字・注記を付加できるようになりました。

貼り付けられた文字はビューの影響を受けず、いつも画面の同じ場所に表示されているので、3次元モデルと文字が交錯して見づらくなる心配はありません。

Space-E画面
3次元マークアップ例
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

■ シェーディング機能の追加及び改良

3次元モデルに白色の蛍光灯やゼブラ(縞々)模様を写し込んで表示する機能を追加しました。写し込まれた模様をスライドさせることによって、ダイナミックに変化する陰影の様子を確認することができます。

また、シェーディング品質の改良ではファセッタ(システム内の多面体近似処理)に新しい手法を導入することによって、シェーディング表示の品質を大幅に向上させることができました。

Space-E画面
ゼブラシェーディング
Space-E画面
ハイライトシェーディング

■ 簡易キャビコア分割機能

Space-E画面

製品モデルを構成するサーフェイス群の位置関係を頼りにして、システムが自動的に上側の面(キャビ)と下側の面(コア)を識別して、表示されるクラス(色)を分離します。この機能を適用することにより、製品モデルから金型モデルに展開するまでの作業効率を、大幅に向上させることができます。

■ ソリッド化支援機能の充実

サーフェイスモデルをソリッド化するために、サーフェイスモデリング性能の改善はもとよりVer.3.0では、従来からサポートしていた「モデル品質チェック機能」(隙間評価機能)の信頼性を向上させました。さらに「形状チェック機能」によって見つかった単一面内の不具合を、自動的に修正できるようになりました。また、「非接続稜線(OpenEDGE)検索機能」によって、ソリッドモデルの不完全な(つながっていない)稜線を瞬時に見つけることができるようになりました。

Ver.3.0で改良したこれらのチェック機能は、煩雑になりがちなサーフェイスモデルのソリッド化作業を効率的に支援します。

Space-E/トランスレータ

シームレスなデータ交換の実現にむけて、標準フォーマット(IGES、DXF)のサポートはもとより、主要なシステムとネイティブモデルファイルによるデータ交換を目的として、新たにダイレクトトランスレータをリリースしました。
このダイレクトトランスレータは、ワイヤ、サーフェイス、ソリッドなどの要素だけでなく、カラーや線種などの要素属性も考慮しています。
ここでは、開発中のトランスレータも含めご紹介いたします。

対応システム 規格およびVersion
GRADE GRADE DASH/DRAW
GRADE/CUBE(それぞれ入力のみ)
IGES IGES規格 Ver5.2/JAMA-IS
DXF AutoCAD DXF
R12J/R13J (入力のみ)
CATIA CATIA Version4.1/4.2
Unigraphics Unigraphics Version12~16
(入力のみ。出力はParasolidのX_Tファイルとなる)
I-DEAS
MasterSeries
I-DEAS MasterSeries 7/8(NT版のみ)
Parasolid Parasolid Version7~11
STL 3D Sysytems社 標準インターフェイスフォーマット
SAT ACIS 標準フォーマット

Space-E/CAM Ver.3.0

操作性の向上と最適な経路出力を目指し、機能の追加および改善を行いました。

特に、加工時間短縮に向けて、工具の突き出し長算出をはじめとした工具情報関係の出力と、空切削除去等の経路最適化機能を新たに追加しました。

また、CLサーバではネットワーク対応の幅が広がり、GRADE/CUBE-NC(UNIX版)からも経路計算の依頼を受けられるようになりました。

■ 操作性の向上

  • 工程設定の改善
    機能パレットから機能名称をドラッグ&ドロップする際や、メニューから機能を選択した際に、工程ノードが自動作成されるようになりました。
    また、同一工程内にメインとサブの形式でモデルを設定し、これら複数モデルを対象とした経路を作成できるようになりました。設定したモデルはプレビュー機能で確認できます。
Space-E画面
工程ノードの自動作成機能例
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
  • インターラクティブ操作
    インターラクティブ操作に、新たに3次元経路作成機能を追加しました。機能パラメータの操作画面は工程設定と統一し、新たにパラメータ入力と連動してイメージ図を表示するようになり、より視認性を高め使いやすくなりました。

インターラクティブ操作による主な機能一覧

2次元加工
ポケット加工,輪郭加工,等高(2.5)加工,
等高領域加工

3次元加工
加工形状ファイル作成
等高線(荒取り,削り残し,仕上げ)加工
走査線(荒取り,仕上げ)加工,平坦部加工
削り残し加工,ペンシル加工
面なり加工,面沿い加工,ガイドカーブ加工,突き加工
自由経路,投影経路
経路エディタ

Space-E画面
インターラクティブ操作画面
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

■ 経路最適化機能

工程設定で計算された経路に対し、経路最適化を行うことで経路の再編集および工具情報をご提供します。

  • 空切削除去
    切削された部位に対し、切削経路が重複して出力されている場合は自動的に除去します。
Space-E画面
経路最適化操作画面
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
  • ホルダー干渉部除去、突き出し長算出
    削り残し部を参照し、ホルダーが干渉する部位の経路を自動的に除去します。また、突き出し長算出に設定すると、この工程で加工に必要な工具の最大突き出し量が出力されます。
Space-E画面
  • 回避高さ最適化
    前工程で切削された形状を認識し、この工程での回避高さを部位ごとに最小になるよう再編集します。
Space-E画面
回避最適化前
Space-E画面
回避最適化後

■ CLサーバ

従来は、Space-E/CAM間でしか経路計算を依頼できませんでしたが、GRADE/CUBE-NC Ver.9.31(UNIX版)からもSpace-E/CAMおよびSpace-E/SolidCAMがインストールされているPCに経路計算を依頼できるようになりました。

(経路計算できるコマンドはインストールされているCAMシステムにより異なります。)

Space-E/SolidCAM Ver.1.2

ソリッド自動加工機能において、加工工程設定の入力方法の改善と各種支援機能を新たに追加しました。

■加工工程設定

段差荒取り加工、側面仕上げ加工、底面仕上げ加工などの加工を行えます。各加工の工程は複数指定でき、次工程は前工程の削り残り部を自動認識して加工します。

Space-E画面

■商品構成

Space-E/SolidCAMの商品構成は、Space-E/CAMから、3次元加工機能をのぞいた構成となります。

商品構成
※1)Space-E/CAMではオプション扱いです。

おわりに

'98年にWindowsNTベースのCAD/CAMシステムSpace-E Ver.1.0を出荷して以来、Space-E/MoldをはじめとしてSpace-Eファミリーも拡大してまいりました。今後も、モデリングおよびCAMだけにとらわれず、金型製造をトータルに支援するベースシステムとしても充実を目指します。

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