人とシステム

季刊誌
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No.45 | お客様事例
金型生産管理システム「Dr.工程」シリーズ導入事例(Vol. 6)
システムソリューション統括部
生産管理営業グループ 安武 伸也

今回は「Dr.工程lite」のお客様に、導入の経緯や目的とシステム選定の決め手、今後どのように活用していきたいか、などを中心にお聞きしました。また「Dr.工程lite」は、新バージョン(V3)をリリースしましたので、追加/改善された主な項目をご紹介します。

「Dr.工程lite」フルタニ株式会社 様

■製造部について概要や役割を教えてください。

代表取締役社長 古谷 幸一 様の写真
代表取締役社長
古谷 幸一 様

製造部には、設計課と製造課があります。

材料の手配と外注への発注依頼は、現場で行いますが、その後の書類作成や支払い等は、購買部が担当しています。製造部では、受注した金型を取りまとめたのち、設計課で製造指示書を作成し、設計図面と共に製造課の加工現場へ回しています。

■「Dr. 工程lite」を導入する前の管理状況と問題点をお聞かせください。

設計課 課長 舩岡 敦司 様の写真
設計課
課長 舩岡 敦司 様

以前は、Excelを利用して、1週間単位の進捗管理を行っていました。また実績管理は、ACCESSを利用して実績入力を行い、帳票出力していましたが、おおまかな実績管理しかできていませんでした。

進捗管理についても、現場で状況確認しながら、作業をExcelへ追加していたので、今後の予定に無理があるか余裕があるかを把握できていませんでした。正直、このExcelの作成には、大変苦労していました。

このような状況でしたので、感覚的なものでしか納期管理ができず、正確な実績管理やタイムリーな進捗状況の把握が困難という問題がありました。

■「Dr.工程lite」の導入の決め手は、何でしたか?

製造課 課長 前原 慶徳 様の写真
製造課
課長 前原 慶徳 様

2年程前からシステムの導入を検討し、他社システムもいくつかデモ等で見ましたが、「Dr.工程lite」が当社にマッチしていると思いました。他社システムは汎用的であり、操作上難しさを感じましたが、「Dr.工程lite」は、工程入力の自由度が高いことから、当社で作成している金型に適したシステムであると感じました。さらに、コストパフォーマンスも大変良かったですし、「Dr.工程」の導入実績が多かったことも要因のひとつです。

また、納期管理において新規受注を追加したときに、納期のシミュレーションができることも、やりたいことが実現できると感じました。

■「Dr.工程lite」を実際に使われて、いかがでしょうか?

「Dr.工程lite」の工程入力は、前にも述べましたが、自由度が高いので、違和感なく作成できました。実績入力については、現時点では、これまでの手書きの日報をもとに専任者がパソコン入力していますが、徐々に現場で作業者が直接入力していく予定です。(取材は2007年2月に実施)

今回の新バージョンV3(2006年12月リリース)は、工程入力したパート図から実績入力できるようになっているので、これも活用しようと考えています。

■今後の展望と「Dr.工程lite」へのご要望をお聞かせください。

・機械の稼働率を管理したい。

NDES→ 実績帳票で出力できます。

・ACCESSで作成したプログラムと同様な集計結果を出力したい。

NDES→ 生産実績の問合せで、原価費目単位で円グラフが出力できます。その他、カット&ペーストやCSV出力でデータの流用が可能です。

・これから原価管理も実施していきたい。仕入れ入力については、これからの課題です。

NDES→ 生産実績の問合せなどで、リアルタイムに実績参照ができます。

・ISO9001の認証を得たこともあり、「Dr.工程lite」を活用した実績データの蓄積や帳票出力を実施していきたいと考えています。

NDES→ 御社の仕様である金型情報の一覧表と連動した運用が可能です。

ありがとうございました。

■フルタニ株式会社 会社プロフィール

工場外観写真
工場外観
代表取締役社長古谷 幸一
工場広島県廿日市市宮内工業団地1番8
創業1923年3月
資本金1,000万円
売上高60,000万円
従業員34名
主な業務内容工業用・車輌用・一般用各種金型の設計製造

「Dr.工程lite」新バージョンV3 追加機能のご紹介

■使用言語が、日本語だけでなく、英語と中国語(簡体文・繁体文)へも対応しました。

例えば、中国国内の工場でも日本と同様にご使用いただけます。

■表示用と帳票用は項目名を変更できます。

項目名を任意に設定できる機能です。例えば、入力画面に表示する項目名に括弧【】を付けたとします。でも帳票に印刷するときは、括弧【】が不要なので、印字しないように帳票用の項目名を設定できます。

■割付固定機能が追加されました。

割付固定は、計画工程へ作業日程と使用機械を指定できるので、ある工程を基準として、日程割付(山崩し)を実施するときに利用します。またガントチャート上で、ある工程の日程や割付機械を編集した後で、山崩し解除を対象としない場合に利用します。

■ガントチャートの出力機能が改善されました。

  • ガントチャート上に全社カレンダーの平日と休日で、色分け表示され、印刷時も同様に出力できます。
  • 印刷条件の保持機能が追加されました。製造No.や機械を一覧表から選択した内容が保持され、同一条件での繰返し印刷が容易になります。
  • 画面表示および印刷時に、各表示項目の文字数を設定できます。必要な文字数を指定することで、より見やすいガントチャートが出力できます。
  • 納期厳守で山崩しした結果、納期超過資源に割り付けられた計画のガントバーの色設定が追加されました。資源不足の計画が判りやすく表示されます。

■「実績入力(パート図)」が新規追加されました。

説明図
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

「工程入力」のパート図と同様に表示画面から実績入力ができます。この機能で前工程の進捗を確認でき、さらに実績入力ができるようになりました。パート図上で工程のボックスをダブルクリックすると、実績入力ウィンドウが工程の計画情報とともに表示されます。あとは、担当者と実績工数を入力します。右図が、パート図からの実績入力例です。

ここでは工程入力はできませんが、「工程入力」の作業中に別の製造情報を参照したい場合に、この「実績入力(パート図)」で参照したい製造番号の工程(パート図)を開き、部品または工程単位でコピーしたあと、「工程入力」側に貼り付けできます。これで工程入力が、さらに効率良くできるようになります。

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