人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.109 | トピックス
サステナビリティへの取り組みについて
ー事業活動・社会貢献活動ー
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
コーポレート統括部 人事総務部 総務課 課長
上谷 忠弘

はじめに

近年、サステナビリティが企業に求められる中、NTTデータは2022年度からの中期経営計画において、「Realizing a Sustainable Future」というスローガンを掲げ、未来に向けた地球環境の保全、サステナブルな社会を支える企業の成長、誰もが健康で幸福に暮らせる社会の実現を目指しています。

私たちNTTデータエンジニアリングシステムズは、NTTデータのグループの一員として、事業発展という経済的な価値だけでなく、環境保護や人類共通の課題解決といった非経済的な価値で社会やお客さまに貢献するため、私たちならではのサステナビリティ経営を推進しています。

本稿では、その取り組みをご紹介します。

事業活動

私たちの事業活動であるITソリューションの開発や運用を通じて、製造業のお客さまへ付加価値の高い製品・サービスをご提供し、ものづくりの一連のプロセスにおける省資源化や環境負荷の低減に貢献することを目指しています。

  • 環境負担を低減するクラウドサービス
    Manufacturing-Space®/ Simulation-Space®

デジタル化が推進され、クラウドサービスの普及が広がる中、私たちはその先駆けとして、2013年より製造業に特化したクラウドサービス「Manufacturing-Space®」をご提供しています。社内・社外問わず、インターネットに接続できるPCがあれば、Space-Eのライセンスを取得できます。

また、クラウド型解析ソリューション「Simulation-Space®」は、利用環境をクラウド上にすることで場所やデバイスを問わず利用ができるため、お客さまは初期投資やシステム運用にかかる環境維持の負担が軽減できます。

図
Simulation-Space(4つの解析ソリューション)
  • 受注生産型製造業に特化したERPソリューション
    Project-Space®

設備工事、建設、造船、橋梁、新電力等における業務の効率化や自動化を目指すお客さまを支援するため、受注生産型製造業に特化したERPソリューション「Project-Space®」をご提供しています。

ERPソリューションによる業務の一元化により、効率的な業務遂行を可能とし、ペーパーレス化による資源削減、環境負荷を低減できます。

Project-Spaceの構成
Project-Spaceの構成
  • 製造業向けCAD/CAMシステム
    Space-E

ものづくり分野のお客さまをITで支援するため、金型設計・製造に最適な3D環境を実現するCAD/CAMシステム「Space-E」をご提供しています。主流となる3軸加工に加え、5軸加工の機能を強化し、製造業の現場におけるCAMの最適化、工程の自動化、省人化などの実現に向けて取り組んでいます。

Space-E/CAMによる加工経路作成
Space-E/CAMによる加工経路作成
  • 3次元船殻CAD/CAMシステム
    GRADE/HULL

上流設計から現図システムまで、お客さまのニーズに合わせて活用できる3次元船殻CAD/CAMシステム「GRADE/HULL」をご提供しています。構造定義、工作定義の自動化やAIによる図面の自動化にも取り組み、造船業のお客さまの生産性向上とコスト削減および品質向上を実現します。

GRADE/HULLによる設計
GRADE/HULLによる設計

社会貢献活動

事業活動による貢献のほか、以下のような社会貢献活動や環境保全活動に取り組んでいます。

  • 消費/賞味期限前の災害用備蓄品の寄付

社内で備蓄している災害対策用品は、消費/賞味期限前に自治体へ寄付を行っています。

寄付先は、東京本社が大田区社会福祉協議会、関西支社が大阪市社会福祉協議会です。各福祉協議会を通じ地域でお困りの方へ配布が行われています。

  • コピー用紙の削減

NTTデータでは、グループ全体で気候変動へ対応する環境活動として、「NTTデータグループ環境目標」の中に「コピー用紙購入量の削減」を掲げています。

そこで私たちは、設計受託業務における紙削減に取り組んでいます。熱に反応してトナーが消える「ペーパーリユース複合機」を利用し、図面用紙を再利用することで紙の新規購入を削減しています。

  • 社有車のエコカーへの切り替え

NTTグループで加盟したEV100(Electric Vehicle 100%)は、2030年までに社有車のEV化100%を目標としています。その取り組みの中、私たちはエコカーへの転換、カーシェアリングの利用および公共交通機関の利用を推奨しています。これにより、CO₂排出量の削減だけでなく、社員の手間や負担軽減にもつなげています。

2016年度に34台所有していた社用車(ガソリン車)は、徐々に削減し2024年度は2台(EVまたはPHEV)を目標にしています。

  • 使用済み切手の寄付

社内の使用済み切手を回収し、複数の団体へ寄付しています。

東京本社は、合言葉「切手を一膳のごはんに」の大田区社会福祉協議会へ寄付し、その後換金され、ひとり親世帯へ精米が配布されています。関西支社は、リサイクル業者を通じて換金し、日本対がん協会の乳がんをなくす「ほほえみ基金」に寄付しています。寄付金はマンモグラフィーなど乳がん検診機器の整備、患者や治癒者のケア、広報活動やがん相談、検診技術者の研修などに役立てられています。

大田区社会福祉協議会へ使用済み切手の寄付
大田区社会福祉協議会へ使用済み切手の寄付
  • FVT活動

新世代の視点でプロアクティブな活動を行う新プロジェクト「Fresh Value Team (FVT)」を2023年度にスタートしました。入社3年目、5年目、7年目の若手社員が集い、SDGsを軸に私たちの社会的価値を高める活動を発案から実行まで自主的に展開しています。

作業効率の向上、社員満足度に寄与する活動、社員の健康促進、地域社会におけるエコ活動など多角的に取り組むことで、社内全体でSDGsに対しての関心が高まっています。

おわりに

私たちの事業を通して、今後も製造業のお客さまに新たな価値をご提供すると共に、環境、社会、経済の三つの観点から持続可能な事業成長を目指し、環境問題や社会問題の解決に取り組みます。