NTTデータエンジニアリングシステムズのDNAを受け継いで
NTTデータエンジニアリングシステムズから製造ソリューション事業とクラウド事業が分社化した株式会社NDES(以下、NDES)は、2025年10月1日よりCGSグループの一員として新たなスタートを切りました。製造業のお客様に対する姿勢はこれまでと変わらず、NDESはCGSグループおよびNTTデータエンジニアリングシステムズとの強固な連携を維持しながら、日本のモノづくりを牽引する製造業DXインテグレーターとして、さらなる事業拡大を推進します。今回は、船出したばかりのNDES代表取締役社長 小野村豊様にご登場いただき、今後の事業展開やビジョンについてお話を伺いました。
新生NDESの姿勢を示す企業理念
代表取締役社長
小野村 豊 様
Yutaka Onomura
【本社所在地】 東京都大田区西蒲田7丁目37番10号
グリーンプレイス蒲田2階
【設立】 2025年7月1日
【資本金】 5千万円 【株主】
株式会社CGS(51%)
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ(49%)
【社員数】 53名(2025年10月1日現在)
【拠点】 本社、東海営業所、関西営業所、西日本営業所
【事業概要】
・CAD/CAMシステムの開発、販売、サポート
・CAEシステムの販売、サポート
・クラウドソリューションの開発、販売、サポート
・製造業に関わるソリューションの販売、サポート
東 2025年10月1日より営業を開始したNDESですが、今後どのような方向性を目指し、何を実現していくのか、NDESの舵取りを担う小野村社長の意気込みをお伺いしたいと思います。まずは、会社の根幹となる企業理念について、その策定の背景や込められた想いをお聞かせください。
小野村 NDESの企業理念は「製造業の未来をお客様と共に築き、持続可能な社会を実現する企業となる」と定めました。この理念は、技術革新や持続可能性といったテーマに対して、新会社であるNDESが積極的に関与することで、お客さまと共に新しい価値を創出し、提供していきたいという強い意志を込めています。技術革新の面では、DX、IoT、AIなどを推進し、持続可能性の面ではカーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを進めていきます。
東 NTTデータエンジニアリングシステムズの中でも、現場に一番近い事業部門が独立しただけに、「製造業の未来」「お客様」という言葉を掲げられていることは、とてもうれしいですね。
小野村 NTTデータエンジニアリングシステムズの企業理念の一節に「お客様の信頼を得、社会に貢献する企業となる」という言葉があります。その精神というのは、新しい会社になっても変わることはありません。これからも、お客さまにとってより身近で気軽にご相談いただける企業であり続けるため、掲げた企業理念を基に今後も推進していきます。
東 小野村社長の強い想いが込められた企業理念だと思います。この理念を具現化するため、どのような取り組みを進められようとされていますか。
小野村 技術面では、お客さまの工場におけるスマートファクトリー化の支援や、製造プロセスの効率化・自動化に向けたソリューションの提供を今後さらに強化していきます。それに加えて、環境負荷の低減を目指し、CAD/CAMを主軸とした製品の提供にも注力していきます。
一方、社員に対しては、企業理念にある「社会」を「会社」に置き換え、持続可能な会社を実現する企業となるという意味合いで捉えていただきたいと考えています。社会とNDESが共に長期的に存続して成長し続けられるよう、お客さまと未来を目指していきたい、という想いをこの企業理念に込めました。
3つのDNAを活かす事業領域
代表取締役社長
東 和久
Kazuhisa Higashi
東 NTTデータエンジニアリングシステムズは、日立造船から出発してNTTデータに親会社が移り、その2つのDNAが混ざっています。日立造船の時代は、モノをどう作っていくか、新しいモノを作るチャレンジといった懐の広さがありました。NTTデータからは、ITの考え方や活かし方を学んできました。そして、CGSグループとして独立したNDESは、これまでの2つのDNAに新たなDNAが加わることになります。新しい因子が融合することで、これまでにない成長と進化を期待しています。そこでお伺いしますが、この3つのDNAを持ったNDESが、今後特に注力していく技術領域はどのような分野になりますか。
小野村 そうですね。NDESとして今後注力していこうと考えているのは、次の3つの技術領域です。
1つ目の注力する領域は、自社開発のCAD/CAMの分野です。NDESの主力製品である「Space-E」シリーズは、今後も継続的に開発・販売・サポートを行い、特に3軸CAMと5軸CAMの強化に取り組んでいきます。その中でも5軸CAMは、CAM工程の削減や工具摩耗の低減といった観点から、環境負荷の低減にもつながり、持続可能な社会の実現に貢献できる技術です。今後さらなる発展が見込まれるため、開発を継続して進めていきます。また、CGSグループ全体としては、各社のCAD/CAM技術を熟成・成長させていくことを目指しています。さらに、グループ内には部品加工領域に特化したソフトウエアもありますので、そういったソリューションをNDESのお客さまにも提供していきたいと考えています。
2つ目の注力する領域は、製造業界に対するクラウド事業です。今後も、ネットワーク環境があればさまざまなソフトウエアをどこでも活用できるようになる、製造業向けのクラウド開発に注力していきます。現状では、Space-EクラウドライセンスのManufacturing-Spaceと、クラウド環境でCAEソフトウエアの動作を実現するSimulation-Spaceがあります。今後は、クラウド環境で動作するソフトウエアのラインナップを揃えていきたいと考えています。
3つ目の注力する領域は、スマートファクトリー分野です。CGSグループとして製品を展開していこうと考えています。具体的には、CAD/CAMが活躍する製造現場において、株式会社C&Gシステムズの生産管理ソリューション「AIQ」を軸に、製造プロセスの効率性や品質の向上につながるソリューションを提供していきたいと考えています。
東 CGSグループに対する期待としては、やはりCAM技術のさらなる発展です。C&Gシステムズが持つ高度な技術を、NDESとしてどのように活用し、広げていくのかを非常に期待しています。一方で、クラウド事業についても、ネットワーク環境の中でデータを連携することで、お客さまがその価値を見出して、新たなビジネスへ展開できるよう、しっかりと取り組んでいただけることをお客様は期待されていると思います。既にNDESには、Space-Eの開発技術とクラウド技術という2つの強みがあります。グループ内でそれをうまく融合させて展開していくことになるかと思いますが、C&Gシステムズとの連携に関して、現時点で具体的な取り組みをお聞かせください。
小野村 これから具体的に取り組む重要なテーマの一つが、独自構築したアプリケーション共通プラットフォームの活用です。今後、CGSグループ内の製品や他メーカーの製品をクラウド上に載せ、製造に関わるあらゆる情報をクラウド化していきたいと考えています。こうした取り組みを通じて、製造業のDX支援を本格的に展開していきます。
特に、国内の中小製造業が抱える課題である人材不足、技術継承、海外との競争に対して、現場に寄り添ったDXを提供することを目指しています。そして、その先の展望としては、単なるIT導入にとどまらず、お客さまの業務プロセスやビジネスモデルの変革を支援する存在になりたいと考えています。さらに、CAD/CAMも生産管理も日本製のソフトウエアですから、迅速な対応力を生かし、日本の製造業特有のニーズに応える取り組みを進め、国内ユーザーの拡大に努めてまいります。
東 どの事業分野においても、もはや一社だけで完結できる時代ではなくなっています。業界全体で連携し、お客さまの未来に貢献する価値を共に創り出していくことを期待しています。
新技術と人材の両輪でさらなる発展を
東 NDESがCGSグループに加わったことで、さまざまな知恵や技術が集まり、同じ領域のビジネスがさらに広がっていくでしょう。より高品質な新技術へ取り組むスピードも加速する中で、やはり製造業においては、じっくり構えて着実に積み上げていくことも重要だと思います。
一方で、エージェンティックAI などの最先端技術については、ぜひ私たちに任せてください。AI分野に関してはNTTデータグループとしても重点的に取り組んでいますので、ぜひ私たちと連携をしていきながら、お客さまへ価値を一緒に届けていただければと考えています。
小野村 AIに関しては、段階的に取り組みを進めていますが、AIで対応できるのであればそれだけで十分だといって、AIへ過度に依存することが問題だと捉えています。長年積み上げてきたノウハウや技術は必要不可欠であり、それを基礎として、新しい技術のAIを活用していきたいと思っています。今後は現状を守るだけではなく、良い方向に変わっていく製品の品質改善の取り組みを進めていきたいと考えています。
東 ところで、新会社になって社員の皆さんに対して、どのようなメッセージを伝えていらっしゃいますか。
小野村 社員に対してお願いしていることは、できる限りお客さまのことを理解してほしいということです。そのためには、お客さまと直接会話をする機会をより多く設けていただければと思っています。それから、変化を恐れずに新しい領域へ挑戦し、それを楽しむマインドを持ってもらいたいですね。さらに、こうした取り組みを通じて、強力なチームワークが生まれることを目指しています。一方会社としては、技術・業務・人間力の向上を促す取り組みを実施して、NDESらしい企業風土づくりに取り組んでいきたいと考えています。
東 今後、社員の採用を積極的に行われると思いますので、社員育成についても説明をお願いします。
小野村 そうですね。新しい会社ですので、多くの若い人材に入社していただきたいですね。これから新しい事業も展開していく予定ですので、引き続き採用活動を行っていきます。新入社員向けの育成プログラムの他に、役職や年代別の教育・育成やキャリアプラン、CDP(キャリアデベロップメントプログラム)も揃っています。新会社とはいえ、NTTデータエンジニアリングシステムズの教育体制をしっかり引き継いで整えているので、安心して働いていただけます。
どんな仕事もそうですが、楽しいことばかりではなく、困難な場面も多くあります。「辛いな」と感じる場面でも、それを前向きに楽しむ気持ちを持ってもらいたいと思います。そして、困難な場面をやり遂げた人に対して、周囲が「すごい」と称賛するような、そんな雰囲気の会社を目指しています。また、NTTデータエンジニアリングシステムズのように社員同士の親睦を深めていくため、定期的にレクリエーションを企画したいと考えています。
東 NDESの最大の強みは自社製品の開発、販売、サポート体制を持っていることであり、それを支える人材だと思います。製造業のお客さまに寄り添いながら課題解決のため、さまざまなソリューションを提供し続けることになるでしょう。今後の成長を期待しております。
小野村 NDESは、CGSグループとNTTデータエンジニアリングシステムズと一緒に製造業のお客さまの課題解決に尽力いたします。今後ともよろしくお願いいたします。
東 分社化しても、変わることなくお客さまへの価値提供を一緒に取り組んでいきましょう。全面的に協力させていただきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
