人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.115 | システム紹介
最新バージョン
Space-E 2026 R1リリースのお知らせ
株式会社NDES
技術開発部 第一サービス課
中島 彩夏

はじめに

私たち株式会社NDESは、2025年10月1日より新たな体制での営業を開始しました。製造業DXインテグレーターとして、これからも社員一丸となってお客さまを支えてまいります。本稿では製造現場を自動化・非属人化するために進化したSpace-E 2026 R1について、現場のご担当者さまに役立つポイントをご紹介します。

Space-E/Modeler

レフィット機能の変形精度を向上

変形ロジックを刷新したことで、変形要素の影響を受けてしまう場合があった固定面への不要な変形を抑止できるようになりました。これにより、本来必要のなかった修正作業の工数が大幅に削減され、作業効率が向上します。また、変形結果と目標形状との最大誤差を確認できるようになり、品質確認が容易になりました。

高品質な延長面を自動作成(SPにて提供予定)

「延長パーティング面」機能を強化し、形状を考慮した最適な延長面を自動作成できるようになります(図1)。延長面同士の重なりや隙間が生じにくくなり、修正にかかる工数を大幅に削減できます。作成した面はパーティング面だけでなく、CAMの補助面やプレス加工の押さえ面など、幅広い用途で活用できます。

図1 最適な延長面の自動作成
図1 最適な延長面の自動作成

Space-E/CAM

未加工領域への効率的な経路作成を実現

新機能「面沿い取り残し加工」により、前工程で削り残った領域を自動判定し、そのエリアに最適な経路を自動生成します。急斜面には等高線、緩斜面には面沿い経路を適用するため、エリアごとの機能選定が不要となり、加工漏れ防止と品質の安定化につながります。単一工程で経路を作成できるため、設定・計算・確認といった一連の作業も簡略化され、約66%の工数削減につながります(図2)。
さらに、隅部のみ加工する「隅取り」や、中荒取り用の「等高取り残し」と組み合わせることで、より高品質な加工にも対応できます。

図2 面沿い取り残しによる工数削減
図2 面沿い取り残しによる工数削減

Space-E/5Axis

CAM画面上で必要工具長や割り出し角度をシミュレーション

CAMのビューア上で工具を配置し、突き出し長や工具姿勢などをリアルタイムで確認できるようになりました(図3)。これにより、モデリングや経路の作成を繰り返しての加工条件の検討が不要となり、作業時間を63%削減できます。 検討結果はワンクリックでCAM工程の設定に反映できるため、経験の浅い作業者でも短時間で割り出し加工工程を作成できます。

図3 工具条件のシミュレーション
図3 工具条件のシミュレーション

経路5軸変換の軸制御に「オートモード」を搭載

経路5軸変換に「オートモード」を追加し、最適な軸制御を自動設定できるようになりました(図4)。誰が操作しても工具軸角度の急変や急旋回が発生しない経路を作成できるため、加工痕の発生を抑止した高品質で安全な加工を実現します。

図4 軸制御設定の簡易化
図4 軸制御設定の簡易化

工作機によるバリ取り加工を実現

「バリ取り」機能により、対象のエッジを指示するだけで工具姿勢や干渉を考慮したバリ取り用の同時5軸経路を自動作成できます(図5)。熟練者の手作業に依存していたバリ取り加工を機械加工に置き換えることで、作業工数を75%削減し製品の品質も安定・向上します。工具接触箇所や形状もワンクリックで設定でき、エンドミルだけで狙い通りのバリ取り加工が行えるため、面取りカッターなどの専用工具が不要になり経費削減にもつながります。

図5  機械加工による形状側面部のバリ取り
図5 機械加工による形状側面部のバリ取り

経路5軸変換の移動・回転による効率化

経路5軸変換で作成した経路を「移動」「回転」できるようになりました(図6)。複数の同一形状を加工する際の繰り返し設定を大幅に効率化し、加工エリアの指定漏れ防止にも役立ちます。

図6  経路の回転コピー
図6 経路の回転コピー

設定の一元化と自動化でより使いやすく

工作機情報や機械シミュレーションの設定、3軸(割り出し)加工とのポスト切り替えなどをリストで一元管理できるようになりました。さらに、機械原点・加工原点・回避高さを関数式で設定できるため、入力ミスなどの人為的ミスを回避できます。これにより、加工事故を防止しつつ、設定の手数を最小限に抑えたストレスフリーな5軸工程作成を実現できます。

おわりに

私たちは「製造業の未来をお客様と共に築き、持続可能な社会を実現する」ことを目指し、これからもお客さまと歩み続けます。今後は、製造現場の自動化・非属人化をよりスムーズに進めていただけるよう、これまで以上にお客さまに寄り添ったSpace-Eの開発を進めるとともに、工作機械・測定機などの外部システムや、AI・IoTといった最新技術との連携もさらに拡大していきます。また、お客さまが培ってこられたノウハウを最大限に生かし、誰もが簡単に高品質製品を作成できる環境づくりにも尽力いたします。ぜひ、Space-Eの最新バージョンをご活用いただき、ご意見・ご感想をお寄せください。