人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
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No.46 | システム紹介
Darwin Vue Ver.1.7 新機能のご紹介
システムソリューション統括部 開発技術部
システム開発グループ
グループマネージャ 広崎 貴

はじめに

3DビューワDarwin Vue最新版Ver.1.7では、精密電子機器メーカの金型技術部門にご協力いただき、「型打ち合わせ」機能を追加しました。

新機能の概要

型打ち合わせ作業のかなりの部分は、PLの設定に費やされます。製品メーカ・部品メーカは、これまで国内金型メーカに発注する際に、部品設計の意図と生産条件による型要件の摺り合わせを行い、相互にノウハウを蓄積してきました。部品や金型調達がグローバル化した今日、型打ち合わせの効率化は重要な課題となっています。

【型打ち合わせ機能】

新機能である「型打ち合わせ」機能とは、主に「3Dドローイング」コマンドと「コメントツリー」機能の追加です。3Dドローイングコマンドは、PL候補を描き入れたり変更したりする機能で、「ビューワ上でPL候補となる線を思い通りにすばやく描画できる機能」です。コメントツリーは、PL候補を検討するための「打ち合わせ」をツール上で実現する機能です。

【3Dドローイングコマンド】

図1 3Dドローイング
図1 3Dドローイング
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

ビューワに読み込んだ3D設計データ(製品形状)に対してPLの構想を練り、候補とするPLを描画していきます。形状データの稜線をPLとする場合は、エッジモードで対象稜線を選択していきます。(図1上側)形状の面要素上を横切るPLを描画する場合は、製品面の上に折れ線を描くようにしてPLを描いていきます。(図1下側)

【コメントツリー機能】

図2 コメントツリー
図2 コメントツリー
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

PLの打ち合わせ用の3D描画機能を効率よく利用するために、コメントツリー機能を追加しました。電子メールの返信機能のように1つのトピックに着目し、その回答を相互に繰り返して1つのビューワファイルに記録でき、その履歴を閲覧する機能です。キャプションや添付ファイルも追記できます。それぞれのコメント行が3D画面、PL、シンボルの表示状態と連動することにより、受け取る側が「何に着目して検討すべき項目か」を一目で分かるようにしました。(図2)

【型打ち合わせ用シンボルマーク】

モールド金型の打ち合わせ時に、便利なシンボルマークを操作性良く作成できる機能を追加しました。作成できるのは、PLをさらに強調するPLマーク(図3左)、型割方向などを図示する矢印群(図3右)、ゲート位置 を表現するゲートシンボル(図4)などです。

図3 PLマーク、型割方向
図3 PLマーク、型割方向
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
図4 ゲートシンボル
図4 ゲートシンボル
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

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