人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.48 | システム紹介
新製品 個別受注生産型製造業に特化した、Web版販売・生産管理システム「SCAW製番管理システム」
株式会社 NTTデータ関西
法人ビジネス事業部 第一法人ビジネス部
部長 中西 二郎

「SCAW製番管理システム」の誕生の背景

株式会社NTTデータ関西が、今回ご紹介するソリューションは、個別受注生産型製造業に特化したWEB版販売・生産管理システム「SCAW製番管理システム」です。2007年7月より販売を開始しています。

説明図
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SCAWとは、「See Create And Win=見える経営、創る経営、勝ち抜く経営」をコンセプトとし、NTTデータが日本の中堅企業をメインターゲットにして開発した統合基幹業務パッケージ(ERP)です。営業管理、生産管理、財務管理、人事管理、Frontizm(WEBワークフロー)、eTrans(データ連携)のプロダクトで構成しています。(生産管理分野の業種別ソリューションとして新たに製番管理が加わることになります。)

SCAWは、純国産パッケージとして、日本の商習慣にきめ細かく対応していることが評価され、平成19年3月までに807社1,114システムと豊富な販売実績を持っています。また、SCAW生産管理システムは、2006年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポートで顧客満足度No.1を獲得しています。(ノークリサーチ発刊に基づくITPro連載記事)NTTデータ関西では、関西地域の個別受注生産型製造業を中心に、SCAWの業種別ソリューションモデル「SCAW生産管理システム 製番モデル」を多くの企業様に導入してまいりました。今回ご紹介する「SCAW製番管理システム」は、このノウハウを活かし、顧客ニーズや市場ニーズを取り入れパッケージとしてリニューアルしたものです。

主要な適用業種は、一般機械器具製造業、電気機械器具製造業、輸送用機械器具製造業、精密・医療機械器具製造業になりますが、この業種以外でも製番管理・個別原価計算という管理形態なら適用度は高いと考えています。

「SCAW製番管理システム」の概要

「SCAW製番管理システム」は、個別受注生産型製造業に特化し、販売管理系の営業管理サブシステムと、製造系の生産管理サブシステムから構成された販売・生産統合管理システムです。製販プロセスの"一気通貫"により、経営層、営業担当、設計担当、生産管理担当、製造担当、保守担当までワンシステムで管理し、企業の"見える化"を強力にサポートします。

システムプラットフォームとしては、従来のクライアントサーバ方式ではなく、生産管理システムとしては先進的なWEB方式を採用しています。WEB方式の中でもリッチクライアント方式を実装していますので、懸念される操作性・レスポンス性については全く問題がありません。工場内や出先等でもPC環境を気にすることなく容易に導入が可能です。

説明図
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「SCAW製番管理システム」の製品コンセプト

「営業力強化~CRM(Customer Relationship Management)型生産管理システム~」
「体質改善~先の見えるシステム~」

■営業力強化の視点

昨今、多くの製造業で課題の一つに上がる営業力(営業活動・保守業務)の強化。営業力を強化し、売上を向上させ、景気の波に影響されることなく成長していきたいと考えている企業はたくさんあります。

「SCAW製番管理システム」では、営業活動における引合い発生を管理起点とし、全社レベルでの引合い・見積・受注情報などの共有化を図ることが可能です。また、納品後のサービス管理機能により次期更改までのPLM(プロダクトライフサイクルマネジメント)をサポートする機能があります。

■企業体質改善の視点

利益率向上、赤字案件の撲滅のために、各プロジェクト(製番)の原価を正確かつリアルに把握をしたい、また納期短縮やコンプライアンス経営を実現したい。このようなニーズをサポートするために、「SCAW製番管理システム」は、豊富なシミュレーション機能(原価/納期)と分析機能を活用し、戦略的計画の立案ができます。案件単体から事業全体までにおけるリスクの把握とその軽減をサポートします。「SCAW製番管理システム」の導入により、業務プロセスの最適化、規律の確立を可能とし、経営の変革をもたらします。

"見える化"を強力にサポートする機能

■営業管理サブシステム

説明図
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引合い案件入力・見積書作成に始まり、受注入力、出荷指示・実績入力、請求書発行などの機能とサービス(保守)管理機能から構成されています。

特長的な機能としては、『案件日程検索』、『見積原価支援機能』、『サービス管理機能』があります。

■生産計画サブシステム

設計部門の作図進捗情報を管理する機能に始まり、製番単位、出図単位でさみだれ的に手配情報や作業指示情報を作成する製番展開機能などがあります。オプションでスケジューラと連動することで、負荷の山積み山崩しを実現することができます。

■工程管理サブシステム

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工場に対する作業指示票の発行や出来高および工数の実績入力、製番展開に基づかない作業指示情報や仕損時の計画外指示、製番単位の進捗状況照会に加え、納品後の部品受注や修理受注などの対応履歴を管理するアフターサポート機能などがあります。

■購買管理サブシステム

説明図
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仕入先への注文書発行や納入実績入力をする他に、計画外注文書発行や発注状況照会などがあります。オプションで無線ハンディターミナルを活用することで、リアルタイム処理かつミスの防止を実現することができます。

■在庫管理サブシステム

在庫情報検索や現品票の発行、出庫指示や実績入力、計画外の入出庫処理、棚卸し処理などがあります。製番管理では必須の製番振り替え処理(製番情報、原価情報の振り替え)にも対応しています。

■原価管理サブシステム

個別原価計算を軸に製番単位や受注単位での原価照会が可能です。完了製番はもちろん、仕掛製番もリアルタイムに参照でき、コスト予測や原価政策に活かすことが可能です。

【本件に関するお問合せ先】
株式会社NTTデータ関西
法人ビジネス事業部
http://www.nttdata-kansai.co.jp/service/