マルチスレッド技術による
特殊隅取りモーフィングモードの高速化
| 株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ クラウドサービス事業部 技術部 第一サービス課 課長 小野田 秀幸 |
はじめに
Space-E Ver.5.6において、特殊隅取りの経路品質を向上させるため、「モーフィング」という新しい計算モードを開発しました。また、Ver.5.6SP13では傾斜面に対し等高線経路を作成するために、傾斜角度で経路タイプを変更できるようになりました(図1)。
特殊隅取り(モーフィング)
Ver.5.7SP3までのモーフィングモードをご利用したお客さまのうち93%の方々より「作成された経路が良好で加工後もきれいになっている」といった高い評価をいただいています。
一方、経路品質は良くなりましたが、「計算時間が長い」というご指摘がありました。そこで、Ver.5.7SP4で計算処理ロジックを見直すことで、経路計算の時間を短縮することに成功しました。この経路計算は、シングルスレッド(CPUコア1つで計算する方法)モードで高速化できていますが、マルチスレッド(CPUコア複数で計算する方法)モードの方がより大きな効果が得られます。これは、経路計算の処理でCPUコアの並列演算を改良したことで実現できました。
例えば、処理時間が30分以上かかるような加工工程をマルチスレッド(論理8コア)で処理すると、SP4の計算時間はSP3に比べ約1/2になります。さらに、シングルスレッドのSP3と比べると約1/3という結果が出ています(図2)。
現在、CPUコア数が少ないPCをご利用のお客さまは、コア数が多い最新のPCへ置き換えることでSpace-Eの能力を最大限に発揮できるようになります。
次に、シングルスレッドモードからマルチスレッドモードへの切り替えの設定を示します(図3)。
WindowsのタスクバーにあるCLサーバを右クリックして設定パネル(プロパティ)を開きます。表示された「CLサーバのプロパティ」の設定タブにある「最大スレッド数」にご利用のPCに搭載されているCPUコア数を設定します。これで、マルチスレッドモードにて計算することができます。
おわりに
高品質な経路を実現しただけでなく、経路計算も時間短縮が可能となるSpace-E Ver.5.7SP4の特殊隅取りモーフィングモードをぜひご利用ください。


