人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.97 | システム紹介
Manufacturing-Space® Version 4.5
新機能のご紹介
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
製造ソリューション事業本部
クラウド技術開発統括部
技術部 第二サービス課 中島 彩夏

はじめに

2020年3月にサービスインしたManufacturing-Space Version 4.5(以下、Ver.4.5)では、お客さまのデータの管理・共有における業務効率と安全性の向上をテーマに、データ管理サービスである「データコンシェルジュ」の機能改良を実施しました。ここでは、従来よりもさらに便利になったデータコンシェルジュの機能について、活用方法と併せてご紹介します。

フォルダ自動連携機能の改良による
柔軟なデータ連携の実現

図1 フォルダ自動連携機能の改良による柔軟なデータ連携
図1 フォルダ自動連携機能の改良による柔軟なデータ連携
(クリックすると拡大画像が表示されます)

データコンシェルジュのフォルダ自動連携機能は、専用のアプリケーション「DC-Sync for Desktop」により、ローカルPCとデータコンシェルジュ間でフォルダを同期し、編集、追加、削除されたファイルの自動連携ができます。ローカルPCの起動時に、DC-Sync for Desktopが実行予定に従ってフォルダの同期を開始するため、Webブラウザからデータコンシェルジュにログインするという手間をかけずに、データのアップロード/ダウンロードができます。

Ver.4.5では、「ローカル、データコンシェルジュ間でのデータ共有時の意図しない端末トラブルよるデータ消失を防ぎたい」というお客さまのご要望から、DC-Sync for Desktopを改良し、アップロードのみを行う非同期の設定を追加しました。これにより、例えば、データ作成者が非同期の設定にすると、作成したデータはデータコンシェルジュへアップロードのみされ、同期を設定している他の作業者がこのデータに対して変更や削除を実施しても、データ作成者のローカルPCのファイルは影響を受けず保護できます(図1)。また、他のファイルも自動でダウンロードされないため、データ作成者のローカルPCでのデータ管理が簡素化できます。このように、フォルダ自動連携機能による柔軟なデータ連携を活用いただき、作業の効率化にお役立てください。

安全性の保持と操作性の向上

■ パズル認証の採用による操作性の向上

図2 パズル認証
図2 パズル認証

従来のデータコンシェルジュのログイン画面では、「企業ID、ユーザID、パスワード」の他に不正アクセスを防ぐために「画像認証文字」を入力していました。しかし、認証文字が読みづらく入力に手間がかかり、モバイル端末では、仮想キーボードで認証文字の画像が隠れるという課題がありました。

そこで、Ver.4.5では「パズル認証」を導入しました。ドラッグ&ドロップで欠けたピースをはめ込むだけの簡単操作でログインが可能になり、安全性は従来通り確保できます(図2)。

■ パスワード有効期限の通知メールを送信

管理者は、Manufacturing-Spaceログインパスワードの定期的な変更を促すために有効期限を設定できます。しかし、ユーザーがパスワードの変更を失念して有効期限が過ぎると、Manufacturing-Spaceのアカウントがロックされるので、管理者はユーザーアカウントを解除する作業が発生します。

Ver.4.5では、パスワードの有効期限が近づくと、そのユーザーに自動で通知メールを送信するようになりました。メールによるリマインドを受けてパスワードを変更できるため、期限切れのロックによる作業の停止や、管理者権限を持ったユーザーによるロック解除の作業時間の発生を軽減できます。

ファイルへのカラーラベル付加で作業効率を向上

Ver.4.5では、データコンシェルジュ上のファイルにカラーラベルを付加する機能を追加しました。カラーラベルの設定は、コンテキストメニュー(右クリックメニュー)から簡単に行えます(図3-1)。また、カラーラベルをファイル検索の条件に指定できるため、社内でカラーラベルの運用ルールを規定することで作業の効率を向上できます(図3-2)。

図3-1 カラーラベルの付加 カラーラベルの設定で、データファイルに色を付加できる
図3-1 カラーラベルの付加
カラーラベルの設定で、データファイルに色を付加できる
図3-2 カラーラベルで検索 カラーラベルを指定してファイルの絞り込み検索ができる
図3-2 カラーラベルで検索
カラーラベルを指定してファイルの絞り込み検索ができる

カラーラベルの活用事例を2つご紹介します。

①作業の進捗管理

作業の進捗管理にカラーラベルを利用します。「作業完了したファイルは青」「仕掛は赤」といったルールを定めることで、ファイルの色から視覚的に作業の進捗管理が行えます。さらに、カラーラベルでファイルの絞り込み検索を行い、「作業完了したファイル」のみを表示させるといった活用もできます。

②作業者の割り当て

作業者の割り当てにカラーラベルを利用します。少人数の部門などで作業者を割り振る場合、「〇〇さんは黄」「△△さんは緑」といったルールでファイルにカラーラベルを付加することで、作業者の確認を視覚的に素早く行えます。前項の①と同様にカラーラベルによる検索を組み合わせると、作業者ごとのファイルを簡単に絞り込むことができます。

おわりに

製造業の多くのお客さまで、セキュリティを確保しながら、効率よく便利にデータを活用していくための検討、取り組みが進められています。このような中、私たちは、クラウド上で設計等のデータを安全かつ便利に管理、活用できるManufacturing-Spaceのデータコンシェルジュに対するお客さまのさまざまなご要望にお応えしていきます。今後もお客さまのお役に立つためにサービスの改良・開発に努めてまいりますので、クラウドサービスでの課題解決をぜひご検討ください。

-モバイル端末の活用-

近年話題になっている5G(第5世代移動通信システム)の影響もあり、業務効率を向上する道具として、加工現場でもタブレットをはじめとするモバイル端末が活用される場面が増えています。

モバイル端末の利点は、持ち運びが容易であり、加工現場への持ち込みも簡単にできます。Space-Eで作成したCAMの加工工程データをデータコンシェルジュにアップロードしておき、現場ではモバイル端末を使用して加工指示書や経路データをプレビューすることで、ペーパーレスな上に、モデルデータを動かして参照したい部分を見られるなど、詳細なデータが確認できるので業務効率の向上が図れます。