昨年は「令和」という新しい時代の試練の一年となりました。世界が新型コロナウイルス感染症により大きく変化をしてしまいました。3密を避けるために多くの方々が参加するイベントはなくなり、奇しくも目指していたDXが進み、テレワーク・テレカンファレンスによるビジネス環境へと変化しました。昨年の前半は緊急事態宣言により特に人々の移動が制限され、海外はもちろんのこと国内においても都道府県を跨ぐことに躊躇しました。後半はマスクや手洗い、検温ということを日々の生活の基本動作として徹底し、事業活動を進めることで経済が回るように心掛けました。テレワーク・テレカンファレンス中心のビジネス環境になったことは、移動時間の削減によって時間を効率的に使えるようになった反面、お客さまと対面でお話しする機会が減ることで三現主義を実感できなくなるという課題も生まれました。

さて、私たちは昨年7月に親会社であるNTTデータの下、Additive Manufacturing（AM）という新しい製造技術の普及を加速させるためにAM事業を切り離すと共に、4つの事業を柱とした組織にスリム化し新生NDESとして出発しました。新型コロナウイルス感染症拡大で影響を受ける事業部もあり苦労しておりますが、ウィズコロナ、アフターコロナにおける世界でお客さまが成長し発展できるバリューを提供できるように、中期経営計画・方針に基づいて活動を続けています。

そして、本年も最先端で独創性の高いソリューションをお客さまへ提供し、お客さまの事業に大きく貢献するために、新ソリューションを開発してまいります。具体的にはクラウド環境を最新化し、最先端技術を取り入れたクラウドプラットフォームによるサービス提供を開始する予定です。また、受注生産型製造業向けERPソリューション「Project-Space」も超短期導入化を進め、導入期間とコストを削減したソリューションとしてご提案していきます。

一方、お客さまの事業をよく知り、その貢献のための潜在ニーズをつかみ、提供するソリューションを変化させ、お客さまへの提供価値を最大化することも進めてまいります。具体的な取り組みとして、造船事業ではお客さまと共に新「GRADE/HULL」を開発しています。また、ビジネスインテグレーション事業では設備関連業向けにコンフィギュレータ機能に特徴を持ったソリューションを開発しています。

さらに、お客さまが成し遂げようとしていることを支援し、お客さまが価値を得て、満足していただけることを目指していくという「カスタマーサクセス」理念を実践するために、アウトカムベース・エンゲージメントという考えを取り入れたソリューション開発にもトライしていきます。

私たちは2021年も企業理念である「時代の変化に対応したグローバルなシステム関連事業を通じてお客様の信頼を得、社会に貢献する企業となる」を基本的指針として事業を行っていきます。

今後とも倍旧のお引き立てを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

最後になりましたが、我慢の期間ももうすぐ終わり、皆さまにとって本年が明るく良い年であることを祈念しまして、年初のごあいさつといたします。

令和三年　元旦

2020年を振り返りますと、一番のニュースは新型コロナウイルス感染症です。現在、ヨーロッパではこのパンデミックの第2波の影響により生活が大きく変化する状況が続いています。昨年の春に起こった混乱を繰り返さないためにも多くの措置が取られており、欧州疾病予防管理センターが作成した感染状況の危険度によって色分けされた分布図を利用し、EU加盟国が協力して対策を推し進めています。医療分野を含め数々の対策が功を奏し、一日でも早く皆さまの生活環境が改善されることを切に願っています。

さて、私たちENGINEERING SYSTEMS SOLUTION SLOVAKIA s.r.o.は2020年4月からNDESのR&Dセンターへと変貌しました。R&D拠点として、NDES事業に貢献する主なテーマに「加工工程の自動化」、「造船業界向け設計システムによる業務改善」があり、区画の自動認識やAI支援の図面仕上げの自動化についての研究開発を行っています。

また、2020年1月に移転した新しいオフィスの窓からは、ブラチスラバ城やドナウ川、新スロバキア国立劇場を望めますが、新型コロナウイルスの影響でテレワークが多く、その景観をあまり楽しめていないことが残念です。

最後になりましたが、旧年の皆さまのご厚情とご支援に感謝するとともに、皆さまとご家族にとって成功と幸せの一年になるようお祈りして、新年のごあいさつといたします。