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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.51 システム紹介

PLM技術レポート(第8回)
各種システムによるPLM連携の強化について

PLM事業本部 開発統括部
PLMソリューション開発部 第一開発グループ
グループマネージャ 田中 信治

はじめに

前回までは、CATIA V5のカスタマイズについて、何回かに分けてご紹介してきました。今回からは、より範囲を広げてPLMをキーワードに各種システムをご紹介します。

まずは、PLMについて簡単に説明すると、「Product Lifecycle Management」を略した言葉で、製造業における活動の中心となる製品の、企画・設計・製造・調達・保守に至る全開発工程を支援する仕組作りと定義できます。

ところで、昨今の日本のものづくりを取り巻く環境は厳しくなる一方で、その変化を踏まえて、日本のものづくりの現場では、より多様性を考慮した製品(部品)を短期間で提供する仕組みが必要となってきています。

そのためには、今まで以上に、システム間の連携強化による、情報の共有や情報のスムーズな伝達、もしくは、蓄積された情報を最大限活用するシステムが必要になっています。

そこで、今回は、設計思想をスムーズに伝達できるコラボレーションツールの「Darwin Vue」、そして、図面データと共に設計関連書類の保管活用に有効な「SPACE-Doc」、また、さまざまなシステムとの連携の基盤(フレームワーク)となる「intra-mart」をご紹介します。

各種システムの活用

まず、各システムの紹介の前に、ものづくり分野で一般的に活用されているシステムの位置づけを図示します(図1)。この図の中で、桃色の矢印部分に課題が発生します。その課題を解決するためのシステムが、これから紹介するシステムになります。

説明図
図1 製品製造プロセスに関わるシステムの全体像
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

■Darwin Vue(図1の赤色枠部分が対象)

①設計の課題

  • 製品の機能要件を考慮した設計
  • 期限ギリギリでの機能要件の変更が発生
  • 要件の伝達抜けによる後処理でのトラブル発生

②生産技術の課題

  • 短納期、低コストでの部品/金型製作
  • デザインの多様化による金型の複雑化
  • 金型要件伝達の煩雑さ

③Darwin Vueによるソリューション

  • 3次元モデルで金型構想を行えます。
    →Darwinデータが3次元金型構想書になる。
  • 型打合せ専門の機能を搭載しています。
  • 担当者間のコミュニケーションを支援するコメントツリーを搭載しています。
    →「打合せ議事録機能」
  • グローバル化に対応し、複数の言語切り替えができます。また、入力サポート機能も搭載しています。

④今後の展開

これまで、生産技術要件のコミュニケーョンツールとして発展してきましたが、その拡張と共に、今後は生産工程での組み立て要件やメンテナンス要件のコミュニケーションツールとしても活用できるように機能追加や、カスタマイズ機能を追加していきます。

■intra-mart(図1の緑色枠部分が対象)

①基幹システムおよびサブシステム間の課題

  • マスタやデータの連携ができていない
  • 一方通行のデータ連携

②intra-martによるソリューション

  • 「統一されたシステム基盤」を用意し、その「システム基盤上」に各部門で使用しているサブシステムを構築することによって、上記の課題を解決できます。
  • intra-martは、現在のシステム開発で需要の高まるWebシステムを「短期間」「低コスト」、しかも、「高品質」に開発できるWebシステムの構築基盤です。→Webシステム構築に必要な各種機能がすべて、Javaコンポーネントとして標準装備されています。(図2)
説明図
図2 intra-martの概略図
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

■SPACE-Doc(図1の橙色枠部分が対象)

① 設計の課題

  • 図面や関連図書のさまざまな部署での活用
  • 既存図面流用による効率向上

② SPACE-Docによるソリューション

  • 属性設定をフレキシブルに変更でき、また、容易に検索できます。
  • 図面の表題欄・部品表と連携できます。
  • 改訂履歴が管理できます。

おわりに

今回は、PLM連携を強化するためのいくつかのシステムを紹介しました。

これらのシステムの導入・運用にあたっては下記の手順でPDCAを回すことが重要です。

① 自社の業務フローの明確化
② 業務間の課題の抽出
③ 対応の優先順位の検討と目標の定義
④ 解決策の羅列
⑤ コストパフォーマンスを考慮したシステムの選定と導入範囲の明確化およびカスタマイズの検討
⑥ 導入と運用
⑦ 導入後の課題解消状況と目標達成度合いの確認・分析
⑧ 定期的に①~⑦を繰り返すことによるシステムの陳腐化の回避

ものづくり分野において、さまざまな課題をITで解決し、ノウハウを蓄積してきた弊社に、ぜひ、貴社の課題をご相談ください。

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