3D製品・部品、図面同士の比較ツールxCompareのご紹介
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ エンジニアリングインテグレーション事業部 第二営業部 第二営業課 川島 雅彦 |
はじめに
私たちは、2002年にダッソー・システムズ株式会社とパートナー契約を締結し、製造業のお客さまへ製品における“企画・設計・開発・生産・保守”までの情報を一元管理するPLMのご提供を進めてきました。しかし、昨今の環境問題、自動化の遅れ、技術継承問題、海外における技術力向上による日本の製造業の危機など、お客さまの課題は山積しており、その課題に対するニーズも時代と共に変化しています。このような課題に対し、私たちはより迅速に対応していくことが不可欠だと考え、TECHNIA AB(以下、TECHNIA)と戦略的パートナーシップ契約を締結することでお客さまの課題解決に取り組んでいきます。
今後は日本の製造業のお客さまへTECHNIAのPLM専門知識と包括的な製品(図1)および、それに付随したサービスとサポートを継続的にご提供し、製品のライフサイクル全体における昨今の課題やニーズに対応していきます。本稿では、CATIA V5、SMG、JTのモデル修正において、視覚的に比較できるTECHNIAソフトウエアのxCompareをご紹介いたします。
〈ソフトウエアの概要と価格〉
※価格は2023年1月現在。消費税別
- CAVA:国際標準に適合する車両設計コンプライアンスとアーキテクチャの検証(47.3万円~)
- xCompare:CATIA V5、SMG、JTデータにおけるモデル修正を視覚的に比較(129.8万円~)
- Light My Way:3DEXPERIENCEプラットフォーム用アプリ内ユーザーガイド(8,400円~)
- Value Components:3DEXPERIENCEの生産性、パフォーマンス、ユーザビリティの向上(2.4万円~)
- Integration Framework:3DEXPERIENCE Platformを他社のERPなどのシステムに接続します(1.5万円~)
- Value Tools:3DEXPERIENCEパフォーマンスの検出とトラブルシューティング(123.4万円~)
- myPLM:異なるCADアプリケーション、リリース、環境を1つのユーザーインターフェースで管理(18.3万円~)
- Lite3D:拡張可能な機能とアドオンを備えたビューア(20.7万円~)
xCompareの紹介
〈お客さまの課題〉
設計業務では、次のような課題の発生が推測されます。
社外とのやり取りでは、3Dモデルや2D図面などのデータ授受を複数回行うと、その内容の相違が分かりづらくなることがあります。また社内では、設計の担当者が異動や退職で不在になると過去に作成した類似データを探す際に、ファイルのタイムスタンプだけでは、最新データかどうかを判断できないことがあります。このような場合、画面に表示したり印刷を行ったりして、目視でその違いを確認することになるため、時間を要するだけでなく見落としなどが発生します。このような課題は、同時並行で開発が行われる場合や、複雑化した設計データを管理する場合に発生するため、これらを解決する設計者の支援ツールが重要です。
〈xCompareの概要〉
xCompareでは、CATIA V5、SMG、JTのデータを分析して、製品、部品、図面の2つのリビジョン間の差異を確認する他、変換プロセスの検証ができます。ジオメトリの違いだけでなく、CADモデルの全ての設計変更を比較し、検出できます。
〈xCompareの機能〉
xCompareの機能をご紹介します。
- CATIA V5に完全に統合されたxCompareは、部品、製品、図面、CGRの比較を行い、差分を検索して結果の可視化ができます。
- モデルの形状情報を比較するだけではなく、付随するメタデータ(FT/A寸法、注釈、公差)、パラメータ、名前、色などの全ての違いを確認できます。
- 比較した結果のレポートは、XML、HTML、および3DHTMLの形式で生成できます。
- 比較の対象は、3Dモデルデータだけではなく、図面データも可能で、変更箇所は分かりやすく表示されます。
- 他の比較ツールより大幅に計算速度が上回るマルチスレッド計算により、迅速に変更箇所の確認ができます。
〈xCompareの利点〉
次のようなお客さまに最適なツールです。
- 複数の類似データの比較で困っている。
- 設計承認において図面データの改訂版の相違点を確認し迅速に承認プロセスを進めたい。
- 取引先から受け取る3Dモデルは、形状だけでなく、形状情報・生産情報、変更管理情報など全ての情報が格納されている。
xCompareを利用することで、あらゆる種類の変更を素早く特定し、文書化することが可能です。また設計者は、3Dモデルの変更点を見比べて確認する単純作業が不要になり、より高度な設計業務に専念することができます。
おわりに
3DEXPERIENCEおよびTECHNIAソフトウエアについてご興味をお持ちでしたら是非お問い合わせください。次号では、3DEXPERIENCE platform上でのPLM関連サービスを提供するTECHNIAソフトウエアをご紹介する予定です。
■ソリューションに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
エンジニアリングインテグレーション事業部
第二営業部 第二営業課 川島 雅彦
Tel : 06-7632-8404
3DEXPERIENCE CONFERENCE JAPAN 2023に出展
2023年6月16日(金)に東京で3DEXPERIENCE CONFERENCE JAPAN 2023(ダッソーシステムズ主催)が開催され、出展した私たちNTTデータエンジニアリングシステムズのブースへ、多くのお客さまがお立ち寄りくださいました。4年ぶりとなる会場でのイベントとなり、3DEXPERIENCEにおける私たちの取り組みや今回ご紹介したTECHNIAソフトウエアについてご説明することができました。
関連するソリューション
関連するソリューションの記事
- 2024年04月01日
-
Dassault Systemes Global Services Pvt. Ltd. 様
グローバル連携で支える次世代の技術
世界各国の3DSソリューションのサポートサービスを担う
- 2024年01月01日
-
TECHNIAソフトウエア
PLM導入を加速する製品のご紹介
- 2021年07月10日
-
4事業部のご紹介(2)
製造ソリューション事業部
- 2020年10月15日
-
CADデータ管理課題解決のご提案
~3DEXPERIENCEの活用例~
- 2020年01月01日
- TECHNIA PLM INNOVATION FORUM 2019のご報告
- 2020年01月01日
- 3DEXPERIENCE FORUM Japan 2019のご報告
- 2019年07月01日
-
ダッソー・システムズ株式会社との取り組みと
FY2018の活動における表彰