人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
お客さまにお役に立つ情報をお届けする情報誌です。

No.110 | トピックス
エンジニアリングインテグレーション事業部のご紹介
-お客さまや社会にとってEssentialな存在になる-

▼本記事の概要をまとめた動画です。(YouTube再生時間:5:56)

 私たちNTTデータエンジニアリングシステムズのエンジニアリングインテグレーション事業部では、製造業のお客さまに対してさまざまなソリューションおよびサービスをご提供しています。長きにわたり信頼と実績を積み重ねてきたサービスおよびソリューションではありますが、ご興味をお持ちいただいた方々より、概要についてお知りになりたいというご要望を伺っております。そこで本誌にて、サービスおよびソリューションの概要についてご紹介いたします。

サービスデリバリー体制について

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ 取締役 吉田 晃一 Koichi Yoshida
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
取締役 吉田 晃一
Koichi Yoshida

エンジニアリングインテグレーション事業部におけるデリバリーチームは、下記に示すように大きく2つに分かれています。

  • 1.エンジニアリングサービスを提供するサービスチーム
  • 2.CAD・PDM・PLM製品をベースとしたシステム構築および維持メンテナンスを行うシステム開発チーム

では、次にこれらデリバリーチームのそれぞれのサービスについてご説明します。

エンジニアリングサービスについて

私たちが主力としているのはCAEエンジニアリングサービスです。製造業のお客さまは、設計段階でデジタルツインを構築し、CAEアプリケーションを活用したデジタル検証により強度や安全性の確認、コストのシミュレーションなどを行っていらっしゃいます。これらのお手伝いをさせていただくのがCAEエンジニアリングサービスになります。

このサービスの形態は2種類あります。一つは、お客さまが保有するCAEアプリケーションを活用して強度解析や振動解析などのデジタル解析を行い信頼性評価や設計最適化評価などの業務を行うサービスです。もう一つは、私たちが保有するCAEアプリケーションで構造解析や熱流体解析などを行う受託解析サービスです。このCAEアプリケーションのソルバーは、Abaqus/MSC Nastran/NX Nastran/Ansys Fluent、プリポストは、HyperMesh/Pointwise/Jupiter-Pre/Jupiter-Post/Femapなどがあります。

受託解析サービスでは、デジタル解析を行ったことがないお客さま、CAEアプリケーションを保有されていないお客さまでもCAEデジタル解析の対象となるCADモデルをご提供いただければ、私たちがご要望に沿ったCAEデジタル解析を行い、分析結果のレポートを提出させていただきます。解析を行う対象は、自動車部品からプラントまで幅広く、経験豊富なCAEデジタル解析専任者がそれぞれ対応させていただきます。お客さまの設計開発のシフトレフトとしてもご活用いただけます。ぜひ、お気軽にお声がけください。

CAEエンジニアリングサービスのデジタル解析例
CAEエンジニアリングサービスのデジタル解析例

PLMシステム導入サービスについて

昨今、顧客ニーズの変化、グローバル化、サプライチェーンの変化、業務効率化の要求など、製造業のお客さまを取り巻く環境変化が大きく、DX(Digital Transformation)の取り組みを必須とされることが多くなっています。このような状況から、近年DXの一環としてPLM(Product Lifecycle Management)の導入のご相談をいただくことが増えています。

これまで、企画、設計、生産と部門ごとに分離していた情報をPLMシステムで一元管理することにより、製品設計から生産の過程において生じる情報伝達のミスや情報の洩れを最小限に抑えることが可能になります。また、情報を一元化することにより、製品開発・生産だけでなく販売部門に対して必要な情報をすべて共有することができ、グローバルでの情報共有やデータ活用が可能になります。PLMという概念が世の中に出てかなりたちますが、カバーする業務の範囲が広すぎることもあり、なかなか全容が把握されにくいのではないでしょうか。CADデータや設計データの管理としてPDM(Product Data Management)を導入されているお客さまも多くいらっしゃいます。これらの管理しているデータや情報を生産領域やアフターサービスなどの下流工程や企画などの上流工程でも活用できるようにしたものがPLMです。

私たちは、これまでPLMシステム導入事例として、Dassault Systemes社の3DEXPERIENCE ENOVIA/DELMIAを中心としたPLM/PDMパッケージ導入によるE-BOM(Engineering -BOM/設計部品表)、M-BOM(Manufacturing-BOM/生産部品表)、BOP(Bill of Process/組立・加工プロセスフロー)管理による設計情報の一元化を目的としたシステム構築を多く行ってきました。また、3DEXPERIENCEだけでなく、他システムとの連携やインターフェース開発についても、最近の技術であるコンテナやマイクロサービスを使った実装を行っています。

PLMシステム導入における、私たちの強みとしては、3DEXPERIENCEの知見だけでなく、プロパー技術者のCADアプリケーションやエンジニアリングシステム開発の経験・技術力および協業先であるDassault Systemes社のサービスグループ部門であるDassault Systemes Global Services社との強い関係にあります。

設計・生産業務のDXを検討される際には、ぜひ私たちのサービスをご検討いただきますようお願いいたします。

受託解析サービスの流れ

おわりに

本稿でご紹介したサービスについては、プロジェクトという形でご提供となります。私たちは、サービスの質の向上を目的に、社員のエンジニアリングスキルの向上だけでなく、プロジェクトマネジメント力の強化を継続的に行っています。たゆみなく社員の価値を高めていくことで、お客さまや社会にとってEssentialな存在になれるよう、今後も時代の変化に対応した価値創出の営みを続けてまいります。

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