人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
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No.101 | システム紹介
ポストコロナ時代に活きるDX戦略の中核システム
「Dr. 工程Family」&周辺ソリューションのご紹介
株式会社シー・アイ・エム総合研究所
営業推進部
佐木 俊郎

はじめに

株式会社シー・アイ・エム総合研究所(以下、弊社)は、主に金型製造業に向けた個別受注型生産管理システム「Dr.工程Family」に特化した事業を展開しています。「Dr.工程Family」は「Dr.工程PRO/Dr.原価PRO」を中核として、「Dr.大日程」「Dr.購買」「Dr.販売」が連携する基本構成となっています(図1)。本稿では中核である「Dr.工程PRO」とその周辺オプション製品に焦点を当て、ポストコロナ時代に活きる弊社のソリューションをご紹介いたします。

Dr. 工程Family
図1 Dr. 工程Family
(クリックすると拡大画像が表示されます)

「Dr. 工程PRO」の特長

本製品の狙いは生産現場におけるリソース(人・機械)・コスト(原価)・進捗を可視化して、最適な生産計画立案を支援し、生産性の向上とコスト削減を図ることです(図2)。本製品は次のような課題をお持ちのお客さまに向けてご提供しています。

  • 単品または少量個別受注生産がメインであり、自社に合う生産管理システムが見つからない。
  • 作業工数や工程手順の標準化がされず、個人の経験や勘に依存している。
  • 自社工場の人手が空いているのに仕事を外注することがある。
  • 納期変更や飛び込みが多く、計画が立てられない。
  • 納期遅延やその原因の把握まで時間がかかり過ぎる。など

本製品の具体的な特長をいくつか紹介します。

Dr. 工程PRO の特長
図2 Dr. 工程PROの特長

(1)計画工数や工程計画の標準化への対応

工程入力では、さまざまなキーワード検索により類似製品の部品構成や工程手順、作業実績などの情報を引用することが可能です。また、部品構成パターンや工程手順パターンをマスター登録しておくことができるため、工程設計の時間短縮が可能になると同時に標準化を進めることが容易になります。

その他にも、受注ごとの個別の仕様(一品一様)に基づいて単品または少量を製造する現場において必要となる数々の機能を備えています。

(2)急な納期変更や特急品への対応

山崩し機能では、リソース能力やカレンダー情報に加え、さまざまな条件設定を考慮して自動でスケジュール立案を行います。特急品の投入や急な納期変更に対しても、再スケジューリングすることが可能です。スケジューリング結果はいくつかのパターンを比較検討した上で確定できるため、加工現場への影響も少なく適切な日程計画を短時間で作成することが可能です。

ポストコロナ時代に効果を発揮する
「Dr. 工程PRO」オプション製品

2020年以降のコロナ禍において、生産管理システムの役割がこれまで以上に高まってきています。今後のポストコロナ時代においては、しっかりとした生産管理システムを中核に置き、社内に散らばるアナログ情報や暗黙知などをデジタル化してひも付けることで生産性を高めていくことがDX実現の一つの在り方と考えます。弊社のDX戦略に向けたオプション製品群の中から2製品をご紹介します。

(1)Web実績収集オプション

「Dr.工程PRO」の実績をスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末から入力できるようにします(図3)。すでに多くのお客さまにご利用いただき、大幅な生産性向上に貢献しています。主な特長は次の通りです。

図3 スマートフォン・タブレット端末の利用
図3 スマートフォン・タブレット端末の利用
  • 携帯端末を活用した作業予定照会・実績収集が可能である。
  • パソコンを置けない場所からでも、リアルタイムな作業実績の収集が実現できる。
  • 着手・完了のみでなく、中断・継続や応援作業もカバーするなど、パソコン版と同等の機能を搭載している。

他にもさまざまな特長があります。ぜひお問い合わせください。

(2)機械稼働連携オプション

無人加工機の稼働実績を収集するためのオプション製品です(図4)。加工機との直接連携の他、各種制御機器との連携が可能です。主な特長は次の通りです。

図4 機械稼働連携オプション
図4 機械稼働連携オプション
  • 機械から収集した稼働信号を基に、「Dr.工程PRO」に精度の高い実績が計上できる。
  • 着手や状態切り替えは、分かりやすい画面からシンプルな操作で入力が可能である。
  • 機械ごとの稼働履歴・稼働率・アラーム発生時間などをビジュアルに表示できる。

各種の稼働信号収集方式に対応しており、複数の対応パターンを組み合わせた構築も可能です。詳しくはお問い合わせください。

おわりに

「Dr.工程Family」は、本稿で述べている通り、ひたすら製造現場での使いやすさを目指し続けています。コロナ禍において営業活動や技術サポートも制約を受けましたが、オンラインによるサポートや商談も行っており、これまで以上のサービスをご提供すべく活動しております。「Dr.工程Family」のお問い合わせについては、NTTデータエンジニアリングシステムズまでお願いいたします。

また、Dr. 工程紹介セミナーを2022年1月25日に開催します。詳しくは、こちらをご覧ください。

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