人とシステム

季刊誌
NTTデータエンジニアリングシステムズが発行する
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No.47 | システム紹介
Dr.工程PROと販売管理システムとの連携
株式会社シー・アイ・エム総合研究所
佐木 俊郎

はじめに

Dr.工程シリーズは、金型製造現場を支援するための工程管理システムとして誕生し、その後20年以上にわたり「製造現場の方々にとっての使いやすさ」にこだわって改良を重ねてきました。そのため、システムの機能構成も、工程設計、日程計画、実績入力など「現場本位」の機能が中核となっています。

一方で、Dr.工程シリーズのお客様の経営者の立場から見ると、製造部門だけの部分的な管理にとどまらず、営業部門や管理部門(業務部門)との連携性を高め、企業全体の最適化を目指したいところです。そのようなお客様には、Dr.工程PROと販売管理システムとの連携をお勧めします。昨今の販売管理システムは、市販のパッケージソフトであっても、さまざまなユーザニーズに対応できる製品が増えており、同一メーカの財務会計システムや顧客管理システムと連携できる製品も多くあります。Dr.工程PROと販売管理システムとの連携を取ることで、間接的に財務会計システムとの連携も可能となります。

そこで今回は、Dr.工程PROと販売管理システムとの連携事例について、もっともスタンダードな受注情報の連携を例にとって解説します。尚、以下で述べる連携手法はDr.工程PRO(またはDr.原価PRO)のオプション機能やカスタマイズを前提としています。また、販売管理システムによってはデータの取り込み取り出しができない場合もあるので、販売元にご確認ください。

具体的な連携例~受注情報の連携

Dr.工程PRO、販売管理システムとも、受注登録がその後の処理の起点となります。

Dr.工程PROでは、受注登録を行うことにより、あとの工程設計、日程管理、個別原価管理につなげることができます。販売管理システムでも受注登録で、その後の売上処理(請求書発行、売掛管理)が可能になります。受注管理の性質上、管理項目には同じ情報が多いので、どちらか一方で入力した受注情報を両システムで共有できれば二重入力を行うことなく、受注登録漏れや無用な入力ミスを防止することもできます。この点が受注連携のメリットといえます。

受注情報の連携イメージ図
図1 受注情報の連携イメージ図
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

連携のポイントは、
①どの情報を共有するかを決めること
②事前に得意先マスターや担当者マスターのコード体系を合わせておくこと
の2点です。(図1参照)

なお、図1ではDr.工程PROから販売管理システムへの連携となっていますが、この逆もあります。

おわりに

受注情報の連携以外にも、弊社では数々のシステム連携に対応してきました。販売管理システムとの連携では発注情報や仕入情報の連携、CADやPDMとのシステム連携では部品情報の取り込み等があります。

具体的には、連携対象のシステムが何か、どのような情報を連携させたいのか、などによって実現方法が異なりますので、是非ご相談ください。

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