人とシステム

季刊誌
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No.41 | お客様事例
金型生産管理システム「Dr.工程PRO」導入事例(Vol. 3)
株式会社シー・アイ・エム総合研究所
システム営業部 取締役 秋山 浩樹 様

今回ご紹介する「Dr.工程PRO」は、製造現場の資源を効率よく管理し、生産性の最大化に貢献する金型製造業務向け生産管理システムのトップシェア製品です。昭和精工様における導入の経緯・目的やシステム選定にあたっての決め手、今後どのように活用していきたいかなどの事例を通じて、金型生産管理システムの導入をご検討されている皆様の一助になればと存じます。

昭和精工様は、精密プレス金型の設計・製作を得意とされています。また「あくなき精度への追求」が同社のテーマであり、建物、設備機器、設計、品質管理にその思想が反映されています。

昭和精工株式会社

会社の写真
本社外観
代表取締役 木田 正成
本社 神奈川県横浜市金沢区福浦1-4-2
創業 1954年1月
資本金 8,000万円
売上高 14億5,000万円(04年9月期)
従業員 88名
主な業務内容 精密プレス金型、容器プレス型等、金型の設計製作精密治工具、自動化機器、専用機の開発、設計製作

Q:所属部門の生産部・製造課について、概要や役割を教えてください。

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生産部 執行役員
部長 関 利夫 様

A:生産部は、設計~製造~金型検証までを担っています。その中でシステム課は、設計だけでなく組立、金型の検証を担当しており、金型製造の入口、出口を押さえています。製造課は部品製作を担当し、人数43名、工作機は70台以上を抱えており、常時1,000点の部品が加工現場を流れています。

Q:「Dr.工程PRO」を導入する前はどのような管理をされていましたか、
またどのような問題がありましたか。

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生産部 製造課
課長 鈴木 俊之 様

A:1998年から他社製の工程管理システムを使っていましたが、日程計画の策定(山崩し)機能が十分ではなく、手作業で立案した日程計画と工程管理システムがはじき出した日程計画が大きく食い違っていました。そうなると、コンピュータの出した答えが信用できなくなり、苦肉の策として工程管理システムと手作業の合わせ技的な運用、すなわち工程計画と実績入力用に工程管理システムを使い、日程計画は手作業(Excel)で策定、という運用を長く続けてきました。さらに、現場に配置した実績端末のパフォーマンスの問題や、計画外の工程の実績を取れないなどの機能的な問題もあり、進捗管理も不十分なものでした。このように旧システムの仕様では、運用を充分に網羅できなくなったのです。いずれにしても、上記の運用により生産管理担当への依存度が大きく、仕事が集中しすぎてしまうという問題を抱えていました。

Q:「Dr.工程PRO」の導入の決め手は、何だったのでしょうか。

設計の風景
Dr.工程PROとExcelを同時に2画面で操作して、進捗や納期の確認を行う。

A:これまでできなかった実績管理がきちんとできるようになる、ということが大きなポイントです。前段取りや後段取りはもちろん、ワイヤー加工などでの中段取りの実績時間が正確に収集できる点は大きな要素です。また、Dr.工程PROは応用力がある仕組みであると感じています。当社では金型製品、金型部品以外に様々な製品を製造しており、それぞれ加工形態が違いますが、Dr.工程PROの仕組みは、そちらの部門でも活用できるのではないかと考えています。そのほか、処理スピードや見た目のわかりやすさなども重要なポイントです。

Q:まだ、導入ご指導中の段階ですが、実際に使ってみて、どのような感触をお持ちですか。

A:全く初めて工程管理システムを導入するのではないので、特に不安はありません。Dr.工程PROは、これまでのシステムと違い、計画されていない工程が発生しても実績を取ることができるので、実績管理が楽になると思います。(※当取材は2月中旬に実施)

Q:今後の展望と「Dr.工程PRO」に対するご要望をお聞かせください。

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生産部 製造課
リーダー 加藤 孝史 様

A:システムの活用範囲として、設計~製造~検査・出荷までをトータルに管理できるようにしたいですね。これまでも、出図前に設計担当と製造担当を交えて、設計レビューを行うなど、コラボレーションは進んでいますが、設計の進捗状況が把握できると、出図予定に合わせて、製造部門のスケジュールを組むなどの対応ができるので、リードタイムの短縮が図れると考えます。また、三次元データの活用も視野に入れているので、Dr.工程PROのファイルリンク機能をうまく使って、加工現場に三次元データを流す仕組みも検討したいと考えています。

要望としては、昨今の工作機の性能向上に伴い、どの工作機でも同じ加工ができるようになりましたが、逆にどの工作機を使うのが最も効率的なのかわかりにくくもなってきています。こういったところを支援する機能があるといいですね。

ありがとうございました。

Dr.工程PROが提供するトータルソリューション

今回、昭和精工様が導入した「Dr.工程PRO」は、Dr.工程シリーズのハイクオリティ版です。「Dr.工程PRO」は、その本体のみでも、金型製造現場のご要望にお応えできるように作っておりますが、オプションと併用することよりグレードアップした形でご提供できます。「Dr.工程PRO」は生産性の最大化を目的とし、その大きな機能である"工程管理システム"では、受注から完成、納品までの生産工程を一元管理できる仕様となっています。もうひとつの大きな機能である"原価管理システム"では、現場の実情に応じた多彩な実績収集機能により、稼働実績のスムーズな算出が可能になり、徹底した進捗管理を実現しました。また世界戦略を見据えた"英語版・中国語版"もラインナップされています。さらに、引き合いレベルからの管理が可能な「Dr.大日程」、外注先・仕入先を効率的に管理できる「Dr.購買」、Webベースの「製造情報管理システム」など、国内外を問わずあらゆる金型生産現場に適応する幅広いラインナップを取り揃えています。

説明図
引合段階から中長期計画、
負荷状況が把握できるDr.大日程
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
説明図
Dr.工程PRO、英語版・中国語版メニュー画面

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