人とシステム

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No.43 | お客様事例
金型生産管理システム「Dr. 工程」シリーズ導入事例(Vol. 4)
システムソリューション統括部
生産管理営業グループ 安武 伸也

多数の金型メーカ様にご愛顧いただいております「Dr.工程」シリーズの導入事例ですが、今回で4回目のご紹介になります。この導入事例の紹介が、今まさに金型生産管理システム導入を検討されている皆様のご参考になれば幸いです。今回は「Dr.工程PRO」と「Dr.工程lite」を導入いただいたそれぞれのお客様に、導入の経緯・目的やシステム選定されたときの決め手、今後どのように活用していきたいか、などのお話を中心にお聞きしました。

明星金属工業株式会社(明星シンセティック株式会社)

会社の写真
会社外観

URL http://www.meisei-metal.co.jp/(外部サイトへ移動します)

代表取締役会長 上田 陽造
代表取締役社長 上田 幸司
所在地 大東市野崎4-5-12
会社設立 1950年9月
資本金 11,500万円(明星グループ)
主な業務内容 明星金属工業株式会社
・自動車用プレス金型設計・製作
・産業機器用金型設計・製作
・各種治具設計・製作
(検査治具・フィンガー・アイドル・パレット)
・プレス加工及び組立
明星シンセティック株式会社
・明星金属工業株式会社の総務、経理、人事、
システム管理、ISO事務局が別会社として独立

■「Dr.工程PRO」を導入する決め手をお聞かせください。

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明星シンセティック
株式会社
代表取締役社長
上田 隆章 様

システムの再構築を計画していた時に、タイミング良くNDES社から紹介されたのがきっかけです。以前は、オフコンベースの実績管理システム(自社開発)で、入力された日報データを月次で集計し、製品原価などの各種レポートを出力する、いわゆる月次バッチ処理でした。そのため、翌月にならないと採算上の問題点を把握できない事が大きな問題でした。そこで見積りから計画、実績までトータルで、かつリアルタイムに管理できる仕組みが必要と考えていました。

Dr.工程PROは、自分たちが考えていたイメージにぴったりでした。金型製造業の仕組みに合うものを作るのは難しいと思うが、細かいところまでよくできていると思いました。分かり易くて、自社の仕事の流れにあうと思いました。他社からも見積を取りましたが、カスタマイズを前提とした提案で、カスタマイズ費用もかなりの金額でした。Dr.工程PROであれば、カスタマイズしなくても使えると感じました。

■導入後のメリットやご苦労などをお聞かせください。

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システム管理部
部長 三好 充 様
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企画室
主査 斉藤 正昭 様

日報報告の精度が上がりました。これまでは紙ベースであったせいか、1週間分ぐらいまとめて書くことがあり、事務員の入力ミスもありました。かなり精度が悪かったと思います。今は、現場の担当が直接Dr.工程PROで実績入力するので、正確な情報がリアルタイムに集まるようになりました。

また、コストに対する意識が変ってきました。これまで結果しか見えなかったのが、金型毎の進捗や原価がリアルタイムに見えるようになったことで、受注した段階で決めた原価計画(コスト削減目標)に対して、日々どのように進行しているかを社員が意識するようになり、問題の早期発見が可能になりました。そして、現場のモチベーションも上がり、管理者も原価に対する意識が高くなり、迅速な対応ができるようになってきました。苦労した点は、これまでの仕事のやり方を変える必要があったことです。これまでは個人任せでしたが、Dr.工程PRO導入後は工程計画を立て、加工指示を出すように変りました。当初は、計画上の工程と現場担当者が消し込んだ工程が食い違ってしまうようなミスも発生しましたが、最近は激減しました。

■今後の展望についてお聞かせください。

Dr.工程PROを中心にして、受注販売業務、経理業務など全社システムを構築していきたいと考えています。また、人事評価への活用やQCサークル活動など社内の様々なプロジェクト管理への活用も検討しています。九州に新設する新工場では金型だけでなく、プレス、アセンブリ、部品の供給まで行います。こちらでもDr.工程PROを中心にした統合管理の仕組みを検討したいと考えています。

■「Dr.工程PRO」へのご要望をお聞かせください。

少し分析機能が弱いかなと思います。分析機能はExcelでやれば、という考えは分かりますが、データ量が多すぎてユーザには扱いづらいように思います。ある程度サマリされたデータを渡すなどの工夫も必要です。また、現在提供されている分析ツールはある程度の専門知識が必要なため、もっと簡単なインターフェースが必要と思います。例えば、赤字になった製品を発見して警告を出すような機能がほしい。実績推移表というのはあるが、管理者が毎朝ボタンを押したら、結果が一目で判るというシンプルなイメージが理想です。

ありがとうございました。

大昇工業株式会社

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会社外観

URL http://www.taishou.co.jp/(外部サイトへ移動します)

代表取締役 鈴木康之
所在地 静岡県富士市大渕 4527-13
(富士グリーン工業団地内)
会社設立 1970年5月
資本金 1,000万円
主な業務内容 ダイカスト金型製作
金型用精密部品製作
治具設計製作

■「Dr.工程lite」を導入する前はどのような管理をされていましたか、またどのような問題がありましたか?

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代表取締役
鈴木 康之 様

以前は、工程計画表をExcelで担当の熟練者が作成し、若い人たちへ作業指示していました。この工程計画表は、経験に頼って作成しています。そのため、以前の金型と類似したものだとよいのですが、新しい金型の作成になると先々の納期予測の難しさがあります。また現状では、工程の進捗が分りづらいことや、正確な製造コストが把握できないということがありました。

■導入の決め手は、何だったのでしょうか?

過去にもいろいろな生産管理システムを見てきましたが、Dr.工程liteが当社の業務の流れに最も近かったため、業務の流れを変えることなくそのまま使えると考え、導入に踏み切りました。またDr.工程liteを利用することで、実績データが蓄積され、若い次の世代へ引継いでいけるのではないかと思いました。さらに若い人たちへも製造コストへの意識を持ってもらいたいという思いもあります。Dr.工程liteで、高いコストとなっている工程が明確となり、その改善方法が検討できるのではないかと考えています。

■「Dr.工程lite」を実際に使われて、いかがでしょうか?

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Dr.工程liteで工程入力作業

工程入力に関しては、これまで積み上げてきた蓄積がありますので、違和感なく入力できました。実績入力は、これまでの手書きの日報をもとに専任者が、パソコンに入力する形を取っています。また毎週月曜日の工程会議で、Dr.工程liteのパート図により工程の進捗、部品工程表で作業予定を確認していきたいと思います。これにより、若い人たちにとっては、自分が全体の中でどの部分の責任を担っているかが、はっきり判りモチベーションが上ることを期待しています。

■今後の展望と「Dr.工程lite」へのご要望をお聞かせください。

前にも述べましたが、実績データが溜まってきたら、どの工程で高い製造コストとなっているかを確認し、そのコスト改善の検討に役立てたいと考えています。そこで、できるだけ目で見て分りやすいものに出力したい。パソコンの画面上では、確認できるのですが、要望としては、もっと容易に希望の帳票が出せればと思います。

ありがとうございました。

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