| システムソリューション統括部 システム開発部 基本システムグループ グループマネージャ 広崎 貴 |
はじめに
設計打ち合わせ・製造現場での形状確認・営業見積もりなど、幅広い業務で使えるツール、Darwin製品の最新版Ver1.4を2004年12月にリリースしました。今回のバージョンの特長を紹介いたします。
Ver1.4 の特長
【対応CADファイルバージョン】
| 標準で読めるもの | 読み込み対応バージョン |
|---|---|
| IGES | 5.3まで |
| Space-E | 4.2まで |
| GRADE/CUBE | 全て |
| ACIS | R13 |
| オプション | |
| CATIA V4 | 4.1.x、4.2.x |
| CATIA V5、Space-E V5 | R2-R13 |
| Pro/ENGINEER | 16-2001、Wildfire |
| Unigraphics | 11-18、NX |
| SolidWorks | 98-2003 |
| I-DEAS | MS10(※) |
| Parasolid | 10.0-15.0.119 |
| STEP | P203、AP214 |
(※)I-DEASがインストールされている必要があります。
2005年1月以降に、サービスパックにて以下のバージョン対応を追加する予定です。
CATIA V5 R14、CATIA CGR、ProE Wildf ire2、Solidworks2004、Unigraphics NX2、Space-E ver4.3
【機能追加】
■点座標リスト
モデル形状の指定したポイントにおける位置情報を、3Dバルーンとリスト形式で表示する機能です。測定したい点を連続して指定すると①②...の順にバルーンが表示されます。(図1)バルーン番号に対応するXYZ座標値が表形式で表示されます。(図2)この表をcsv形式でファイル出力できます。
■ガイドカーブ断面
干渉の様子などを目視で確認する際に、形状の面なりに沿って連続して断面をスライドさせる機能です。(図3)
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
たとえば車の外板部の取り付けなど、大きな曲面・曲線に沿って隙間・干渉を確認したい場合などに有効です。また指定した稜線、曲線要素に沿って断面を移動させる際に、目線を自動的に追従させたり、俯瞰しながら追従させたりすることもできます。さらにスライドしながら断面を表示していく様子をアニメーションとして表示することも可能です。(図4)
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)
■静止画コラボレーション(Darwin Revueのみ)
大規模データ・遅い通信回線といったコラボレーション使用レスポンスが遅い場合に効果的なコミュニケーション機能です。画面を常に連動・同期させずに、画面を指定してFAXのように送る機能です。その際に手書の注釈などを書き加えて共有できます。また任意のCADシステムの画面やオフィス系ソフトの画面も同様に共有し、意図伝達できます。
改善点
これまでのバージョンをお使いのお客様から要望の多かった点を中心に改善しました。
- インストール手順の簡素化
- アプリケーション起動の高速化(2倍程度)
- 実行速度改善:dwv読み込み、セッション復元等
- アイコンメニュー表示のフルカスタマイズ
- オブジェクトブラウザを標準で表示(Darwin Vue)
- ダブルクリックでdwvファイルを起動可(Darwin Vue)
おわりに
メーカー設計部様でのチェックツールとして、またサプライヤ様での営業見積もり時、打ち合わせ時のツールとして導入事例が増えています。より使いやすくなったDarwin製品は業務の3次元化を飛躍的に促進します。

