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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.72 システム紹介

メタルフォーミングプロセスシミュレーションシステム
Simufact.forming
溶接シミュレーションシステム Simufact.welding
のご紹介

開発本部 サービス開発統括部
CAEサービス開発部 システムサービス
高木 麻由美

Simufact.formingについて

Simufact.forming は、メタルフォーミングプロセスシミュレーション、すなわち金属加工のシミュレーションを行うシステムです。これまでも本誌でシステムのご紹介をしてきましたが、今回は機能の拡張に伴い、あらためて基本機能およびオプション機能をご紹介します。

冷間、温間、熱間成形

冷間鍛造計算例
冷間鍛造計算例
熱間鍛造計算例
熱間鍛造計算例

代表的なシミュレーション対象としては、据込や押し出しなどの鍛造成形があげられます。冷間や温間から熱間鍛造まで、また2次元と3次元のシミュレーションを同じ操作で扱うことができます。

このため、ギア成形の初期工程のような軸対称製品は、2次元で取り扱うことでモデリングが容易になり、計算時間の短縮が図れます。はじめてシミュレーションにトライする方にも取り組みやすいでしょう。

また、ひとつのプロジェクトの中で2次元と3次元のシミュレーションを併用することもできるので、成形の初期工程では2次元で、途中からは3次元でと、それぞれを有効にお使いいただくことができます。

板成形/シートメタルフォーミング

シートメタルフォーミング計算例
シートメタルフォーミング計算例

前述の冷間や熱間などで成形される塊(バルク)状の製品以外に、厚さの変化を伴う板成形品のシミュレーションも得意としています。

Simufact.forming では、成形シミュレーションを行う際のメッシュには六面体(ヘキサ)要素を推奨しています。六面体要素を使用することで、適度な要素サイズで高い精度の計算を効率よく行うことができます。

また、弾塑性計算の手法を採用しており、金属加工のように弾性域と塑性域にまたがる計算を計算上のテクニックに頼らず、可能な限り正確に解いています。そのため、板成形で重要な結果のひとつであるスプリングバックも正確に求めることができます。

回転成形/ローリング、リングローリング

ローリング計算例1
ローリング計算例1
ローリング計算例2
ローリング計算例2
リングローリング計算例
リングローリング計算例

複数の回転体工具(ローラー)を利用して板、パイプ、圧延などの成形を行うローリングや、複数の回転体を用いて環(リング)状製品を成形するリングローリングにも大きな強みを持っています。

さらに、冷間、温間、熱間のローリングを取り扱うこともできます。環状の成形を行うリングローリングでは、矩形断面はもちろん、プロファイルを持つ成形品のシミュレーションや、工具だけでなく素材自体に回転を設定したシミュレーションができます。

また、1つまたは2つのセンターロールを持ち、成形品のリング径によって、その動きが制御されるような機構を持つ成形シミュレーションも可能です。

ローリング、リングローリングともに板成形と同様、メッシュは六面体要素を使用し、ロール形状にふさわしいメッシュを作成してシミュレーションを行います。他の成形計算と同じく、弾塑性計算を用いていますので、回転しながら成形する過程を正確にシミュレーションすることができます。

型応力解析

型応力解析計算例1
型応力解析計算例1
型応力解析計算例2
型応力解析計算例2

Simufact.formingは成形計算だけでなく、あらかじめ行った成形過程の計算結果を用いて型や工具に生じる応力を求める型応力解析を行うこともできます。

成形過程のシミュレーションを行いながら同時に型に対する応力計算を行うフルカップリング計算と、成形工程の計算後に、新たに作成した計算モデルにその結果を転写して応力計算を行うデカップリング計算の2 通りが可能です。

フルカップリングは成形計算と型応力計算を一度に行うので、成形過程に合わせて型に発生する結果を確認でき、素材からの力の伝わりがわかりやすく便利です。

一方、デカップリングはフルカップリングより計算時間が短いので、3 次元形状での計算などモデルが複雑な場合に有効です。このようにSimufact.forming では、それぞれの長所を考えて手法を選択し計算することができます。

熱処理解析

熱処理モジュールでは、加熱から冷却までの熱処理工程をシミュレーションできます。

鉄鋼材料(SUSを除く)では、熱処理工程で発生する相変態現象を取り扱うことができ、最終的な焼入れの状態、硬さや残留応力の計算が可能です。

材料物性値計算ソフトウェア“JMatPro”で作成した各フェーズ(相)の特性データを利用すると、難しい設定を行うことなく熱処理計算ができます。

並列処理/DDM

DDM(Domain Decomposite Method、領域分割法)は、Simufact.forming のFE ソルバーだけでなく、後述のSimufact.welding でも使用されている並列処理の方法で、計算対象をいくつかの領域に分割し、各領域を別々のコアで計算させる機能です。

これにより、計算時間の大きな短縮が期待できます。新たにSimufact.forming を導入いただくお客様にはもちろんですが、既にお使いのお客様にも、ぜひご利用いただきたい機能です。複数コアを搭載したハードウェアが身近になり、DDMの利用によって、より短時間で計算結果が得られるようになっています。

お客様のハードウェア性能を最大限に生かせるよう、NDESではDDMオプションを積極的に活用いただける環境をご提案いたします。

Simufact.weldingについて

Simufact.welding表示例
Simufact.welding表示例

今回は、新しくリリースされたSimufact.welding をはじめてご紹介いたします。本システムは溶接のシミュレーションシステムで、溶接部位や溶接時間、溶接時の支持方法や時間等を指定し、溶接過程や溶接後の温度、変形状態、残留応力などを求めることができます。

Simufact.weldingも弾塑性計算を行っており、熱の伝達や変形などを正確に計算しています。また、Simufact.formingとSimufact.welding は相互にデータのやりとりが行えるため、「成形後の溶接」や「溶接後の成形」の計算ができます。

今後、より広い範囲での活用が期待できるでしょう。

おわりに

私たちは、メタルフォーミングプロセスシミュレーションシステムSimufact.formingを中心とし、溶接シミュレーションシステムSimufact.weldingも加えて、金属のものづくりに関するシミュレーションシステムを皆様にご提供します。この紙面だけではお伝えしきれないこともありますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先

  • 営業本部 PLMビジネスユニット 営業部 渡辺
    電話:03-5711-5353
  • 開発本部 サービス開発統括部 CAEサービス開発部 高木
    電話:03-5711-5322

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