株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ ビジネスインテグレーション事業本部 第一事業部 第一営業部 造船システム営業課 課長 澤田 和弥 課長代理 高倉 俊治 |
はじめに

2016年4月13日(水)から15日(金)までの3日間、東京ビッグサイトにて「SEA JAPAN 2016」が開催されました。今回は28の国と地域から565社の出展企業が、3日間で1万9000人を超える来場者をお迎えして活況な商談が繰り広げられました。私たちは、日本船舶表示株式会社様と共同出展しました。
展示会について

展示会では、ポスターにて造船業界向けトータルソリューションを紹介しました。さらに、各船舶のバラスト水処理装置搭載工事※注1におけるエンジニアリング事業を例に取り、株式会社空間情報様のレーザースキャナーを使った実船の3次元モデル化と実工事のための設計ツールとして、艤装設計支援システム管ナビ(kan navi®)をご紹介しました。
それに合わせて、日本中小型造船工業会での日本財団の助成事業で、造船会社の要望により、NDES が各社独自の管一品図を共通化し、開発を行った管ナビの新機能も紹介しました。
バラスト水処理装置搭載工事関連では、SEA JAPAN 2016でのレセプションパーティーにてパナマ共和国※注2から条約批准の正式発表がありました。これにより、条約が発効されるため、一気に改造工事に弾みがつくことになりました。
そのような中、管ナビの上記エンジニアリングでの導入事例を造船所以外にも海運会社・船主・処理装置のメーカー様へ幅広くご紹介できました。AutoCADベースである管ナビは、安価であることと省力化機能をご評価いただき、貸し出しをご希望されるお客さまもいらっしゃいました。
また、管ナビ以外にも3D船殻ビューワBeagle View、3次元船殻CAD/CAMシステムGRADE/HULLおよびSSECなどの造船業界向けトータルソリューションについても、造船会社様に詳細説明を行いました。
※注1 バラスト水処理装置搭載工事:バラスト水(Ballast Water)とは、船舶のバラスト(ballast:底荷、船底に積む重し)として用いられる水のことです。貨物船が空荷で出港するときに港の海水が積み込まれ、貨物を積載する港で船外へ排出されます。国際海事機関(IMO)は、バラスト水の排水による海洋環境に影響を及ぼす水生生物の越境移動を防止するため、船にバラスト水処理装置の導入を義務付けました。
※注2 パナマ共和国との関連:便宜置籍船制度の下、日本の商船隊の約70%がパナマ船籍で運航されています。パナマ共和国が批准を決めたことでバラスト水管理条約の発効により、バラスト水処理装置搭載工事の対応が求められます。
おわりに
本年4月に発足したNDESのビジネスインテグレーション事業本部では、造船業界の変革をサポートしていく、ソリューションを積極的にご提案していきます。
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