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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.42 お客様事例

Space-E CAA V5 Based CAMで
加工データ作成の効率化を図る

伸和木型工業株式会社様は、自動車部品の検査冶具を主に製作されています。常に新しいシステムを利用したいと、CATIA、GRADE/CUBE、Space-E、そしてリリース当初からSpace-E CAA V5 Basedを導入され、複雑なモデリングや加工データ作成にご活用いただいています。今回はSpace-E CAA V5 Basedの活用のお話を中心に、代表取締役 石橋軍児様、営業兼執行役員 土屋功様、技術営業課 本村孝徳様、CAD課の皆様にお伺いしました。

事業概要

昭和49年に創業し、昭和58年から神奈川県の綾瀬工業団地に工場を構えていました。平成2年の11月から、この茨城工場で業務を行っています。もともとは木型の製作からスタートしました。今では、自動車関係の仕事が100%で、新車開発に携わる各部品メーカ、金型メーカおよび同業者さんが、各セットメーカから受注した部品を製作するための検査ゲージを主に製作しています。

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代表取締役
石橋 軍児 様
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営業兼執行役員
土屋 功 様

CAD/CAMの導入と活用について

【システム導入の背景】

綾瀬工業団地にいる昭和58年頃、取引先の情報などから、これからはCAD/CAMの時代になってくるのではないかと感じ始めていました。

ちょうどタイミングよく、CATIAを紹介されたので、すぐに導入しました。ところが、いざ使ってみると、車関係の大容量データが増えるにつれ、レスポンスが悪くなることがわかり、さらに増設を行いました。しかし、今度はリース料が高くなってしまい、北茨城に移ってからGRADE/CUBE、Space-Eを導入しました。その後、技術部署から新しいシステムを利用したいという希望もあって、Space-E CAA V5 Based(以下、Space-E V5)を導入しました。現在は、Space-E 2台と、Space-E V5 2台を主に利用しています。

【営業職もCADシステムを活用】

当社ではCADシステムを使えないと、お客様との打ち合わせ時に、モデルのどの部分をどのように製作するかなど、詳しい説明ができません。ですから、営業職であってもSpace-Eを利用します。作業の見積りや、協力メーカに依頼して作成したデータの確認、仕様書にあるデータ名称一覧とデータの内容が合っているかどうかの確認など、Space-Eを業務に活用しています。

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技術営業課
本村 孝徳 様

Space-EとSpace-E V5それぞれの利点を活かしたデータ作成

【データ修正と加工データ作成について】

自動車関係のお客様からの依頼を受けて、製品の冶具を製作しますが、まず、お客様から製品のデータをいただき、そのデータを確認し、抜けている曲面の作成・修正や、検具を作る上で干渉がないかどうかのチェックをSpace-Eで行っています。Space-E/Global Deformationも、穴埋めや面変形に利用しています。お客様からいただくデータの約8割はIGES形式で、残り約2割はCATIAのモデルデータです。IGESデータでは問題ないのですが、CATIAはバージョンがV4のモデルデータがほとんどですので、いったんSpace-Eのデータ形式に変換して、チェックします。データの修正が終われば、Space-E V5 CAMを利用してCAMデータを作成します。

類似したデータの場合には、既存ファイルを呼び出して編集したり、部分的に利用しています。ほとんど同じ形状のものはありませんが、類似していれば経路の作成手順を再利用できます。Space-E V5 CAMは、そういう使い方ができるところがいいですね。

また、Space-E V5 CAMは、経路の出力範囲を接触点計算するので、捨て面を作成する手間がかからず、操作時間を短縮できます。削り残し加工機能なども、Space-E V5 CAMが優れているように感じます。

【30%の時間短縮】

冶具の製作では、どうしてもアンダーカットのあるモデルを多く扱います。アンダーカットのある部分を加工する場合に、簡単な操作で3.5軸の加工ができ、シミュレーションで確認できるので、グラフィカルでわかりやすいですね。工具軸の傾き角度を調整して加工する場も、工具の傾きが画面上で視覚的に確認できます。視覚的といえば、ビューワも優れています。シェーディング機能では、オブジェクトごとにレンダリングを変更できます。冶具の部品を組み合わせた形で確認する場合に、一部品だけシェーディングして部品と部品がどう取り付いているか、干渉なども確認することができます。確認が容易にできることが、CAMのためのモデリング時間の削減につながっていると思います。

設計の風景

以前と比較して、類似形状の場合、いろいろな修正が発生したとしても、CAMの作業だけで30%ぐらいは削減できているのではないかと思います。

【Space-E V5 CAMの最大限活用】

Space-EとSpace-E V5の使い分けは、仕様にもよりますが、モデリングを行うのはSpace-E、CAMは断然Space-E V5ですね。どちらのシステムも一長一短ありますが、操作に慣れると、Space-E V5の方がCAM作成も速いですし、経路の精度も良く、グラフィカルでわかりやすいのではないかと思います。Space-E V5 CAMを利用し、ここまで運用している会社さんは、他にはいらっしゃらないのではないでしょうか。

GRADEからSpace-Eという導入の流れで利用している会社さんの多くは、IMを利用してCAMデータを作成されていると思います。数年前までは、CATIAとSpace-E V5 CAMは導入しているところがあまりない、と聞いていたような気がするのですが、Space-E V5 CAMを実際に導入してみて感じたことは、設計変更が容易で、モデルを変更すれば経路も変更される点などがとても優れており、CAM機能については問題ないと当社は感じています。

【Space-E V5の操作性について】

当社はCATIA V3を最初に導入し、GRADE、Space-E、Space-E V5と導入してきました。

GRADEやSpace-Eを使い慣れていると、Space-E V5は少し操作が難しいと感じるかもしれませんが、CATIAをV3の時代から使っており、基本的な考え、機能、操作は今も同じですから、CATIAと操作が同様のSpace-E V5には、スムーズに移行できました。どちらのシステムも、基本的な操作性が優れていると思います。キーボードをほとんど使わず、画面を見ながらマウスだけで全ての操作が行えますから、そちらの方が慣れると楽です。この操作性のおかげでモデリングのスピードもかなり速くなりました。

CATIAは、曲面がどのように作成されるのかなど、数学的に理解しておかないと使いにくいシステムかもしれませんが、基本的なCATIAの機能がわかっていれば、Space-E V5はCATIAがベースなので、同じ感覚で使えます。時間があるときはヘルプを見ていろいろと勉強しています。ヘルプを見ていると、こんな機能があったのか、と発見もある実に奥の深いシステムで使っていて楽しい、面白いシステムです。

Space-E画面 Space-E画面 Space-E画面

Space-E V5の増設について

【Space-E V5 CCD、CATIA V5への期待】

現在、モデリングにはSpace-E V5のStandaloneタイプを利用しています。Space-E V5には、トレラントモデリングのように、例えば、多少面にのっていなくてものっていることにするような、曖昧さを認めるモデリングができないように感じます。当社では、モデリングで面を延長したり、オフセットするような修正が多くありますので、CATIA V5のHD2をベースに、オプションモジュールであるフリースタイル・シェイパー(FSS)、ヒーリング・アシスタント(HA1)、Space-E V5 Core&Cavity Design Addonの導入を決めました。

現在は、面の精度が悪いデータを受け取ることもありますので、面の修正を簡単にできるかどうかにかかっています。私達のような自動車関連の業務において、Space-E V5とCATIAが、効率よくモデリングを行うための解決策となればと考えています。

Space-E画面 Space-E画面
Space-E画面 Space-E画面

今後の取り組みについて

【北茨城の企業として】

この関本工業団地には12社あり、そのうち社長さんが常駐していらっしゃるのは2社、他は東京に本社があり、部長さんが工場長として常駐されています。同じ団地内ということで横のつながりもあり、2ヶ月に1回の会合があります。先日も、北茨城市で御船祭りに出す船を造ることになり、この工業団地全体で寄付をすることになりました。ここに来て約18年になりますが、ここは皆人間が真面目です。北茨城も、今以上にいろいろな産業が盛んで恵まれていれば雇用も多くなるでしょう。現在は、少ない人数でも雇用を守っていければと願っています。

【人材の育成】

現在は、若い人の育成がなかなかできていません。CAD/CAMシステムというのは、教育を受ければすぐに使えるようになるものではありません。まず使う前に、ある程度どんなものを製作しているかを理解する必要がありますし、使いこなせるようになるまで時間がかかります。それがネックになっていますので、何とかしたいですね。

後は、システムがだんだんと充実してくれば、スピードも上がってくると思いますので、人材とシステムをどのように増やしていくかだと思います。

NDESについて

日々、部品の品質は高まり、素晴らしい品質を要求されます。それに伴い、私達が製作する検査ゲージもさらに品質を高めていかなければいけません。NDESは、親身になって相談にのってくれ、さまざまな提案をしてくれますし、いつもお客様の立場になって考えてくれていると思います。コールセンターの迅速なサポート、土曜・祭日でも対応してくれるようになったことには助けられています。今後は、今まで以上に、レベルアップを図ってほしいと思います。また、今は初心者向けにしかない講習会もステップアップして、中級者、上級者向けを開催し、人材の育成と私達の業務に活用できるよう、さらに努力してもらえればと思います。

おわりに

Space-E V5 CAMのご活用に加え、新たに導入いただくSpace-E V5 CCDとCATIA V5の豊富な機能、そしてさらなる効率化への期待がとてもよく伝わってきました。大変お忙しいところ、貴重な時間をさいてお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

会社プロフィール

会社の写真
茨城工場 〒319-1725 茨城県北茨城市関本町富士ヶ丘880-22
綾瀬事業所 〒252-1125 神奈川県綾瀬市吉岡東3-2-35
設立 1974年5月27日
資本金 3,300万円(2006年5月現在)
従業員 24名(2006年5月現在)
事業内容 各種自動車の部品検査冶具、冶工具の製作

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