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金型設計・製造業界向けCAD/CAMシステム「Space-E」
最新Version 5.8をリリース

~見込み変形モデリングの工数を最大75%削減~

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ(本社:東京都大田区西蒲田、代表取締役社長:東 和久)は、このたび金型設計・製造業界向けCAD/CAMの最新バージョン「Space-E」※1 Version 5.8を、2019年8月下旬にリリースします。

「Space-E」は、私たちが20年以上にわたり開発・販売している3次元CAD/CAMシステムです。最新のVersion 5.8では、見込み変形※2の作業工数削減や等高線仕上げ機能の強化による加工面の品質向上などを実現しました。

背景

労働基準法が4月1日より施行され、働き方変革が叫ばれている中、「業務効率化」が金型製造業でも大きな課題となっています。また、取引先から求められる 「品質向上」、「納期短縮」、「コスト削減」 を図ることは不可欠であり、これらの課題解決の一環として、この度、最新の 「Space-E Version 5.8」 を8月下旬(予定)にリリースいたします。

バージョンアップ内容

見込み変形モデリングの強化

モデリング強化のひとつとして、見込み変形の作業工数削減を実現しました。自動車プレス業界ではハイテン材※3の様な硬度が高い材料を使用する機会が増えています。そのような材料については、設計から板取りまでトライ・アンド・エラーを繰り返しながら、金型を製作するため、その作業工数の増加が大きな課題となっています。

そのトライ・アンド・エラーの作業のひとつとして、CADで見込み変形の結果をプレビュー画面で確認できるようにし、さらに条件設定からの繰り返し作業を可能としたことで効率化を図り、最大75%の作業の削減※4ができるようになりました。(図1)

図1 修正作業工程

図1 修正作業工程

等高線仕上げ機能※5において切削幅の均一化を図り、加工面の仕上がり品質を向上

等高線加工の仕上げ機能で傾斜面における切削幅の均一化を図りました。従来は、平面に対して一定間隔で投影した経路(図2)を作成していたため、加工面の仕上がりが均一ではなく、ミガキに時間を要することもありました。Version 5.8では、傾斜面に対して一定間隔の切削幅にすることにより(図3)、加工面の仕上がりが均一となり、ミガキ時間を削減することが可能になりました。

図2 (例)平面上に対し一定間隔の経路

図2 (例)平面上に対し一定間隔の経路

図3 (例)傾斜面に対して一定間隔の経路

図3 (例)傾斜面に対して一定間隔の経路

Space-E Version 5.8では、これらの機能の他に、5軸加工の機能強化やデータコンシェルジュ※6とSpace-Eの連携強化など、お客さまからいただいたご要望にもお応えしています。

※1: Space-E は、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズが提供する金型業界向けCAD/CAMシステムです。

※2: 見込み変形とは、プレス成形した板が成形後にはね戻る量を事前に見込んでおく形状変更のことです。

※3: ハイテン材とは、高張力鋼(こうちょうりょくこう)を言い、一般構造用鋼材よりも強度を向上させた鋼材のことです。

※4: Space-E Version 5.7との当社比較。

※5: 等高線仕上げ機能とは、加工するための経路データを作成するSpace-Eの機能のひとつです。

※6: 株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズが提供するManufacturing-Space®のサービスのひとつです。

Space-E Version 5.8の販売目標

1年間で100モジュールの販売を目指します。

今後について

私たちは、今後もお客さまの声を大切にし、より良いシステムやサービスに反映すると共に、製造現場にAI、IoTを活用した全自動化へ向け 「人とシステム」、「人と未来」をつなぐサービスの提供に取り組んでまいります。

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズについて

1977年に日立造船㈱の情報システム部門を分離して設立され、2006年に(株)NTTデータの完全子会社となりました。設立以来、国内初の金型業界向け3次元CAD/CAMシステムの製造、販売を開始し、現在ではクラウド技術を利用したサービスの提供を実施しています。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

企画管理統括部 企画部 広報課
涌本 弥

電話:03-5711-5317

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

製造ソリューション事業本部

ソリューションビジネス事業部

ビジネス企画部 営業推進課

鈴木 淳也

電話:03-5711-5331