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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.86 システム紹介

クラウドを利用した
「ものづくり産業」の生産性向上

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
カスタマー&サービス事業本部
クラウドサービス事業部 第一営業部
営業課 課長 鈴木 淳也

ものづくり産業の状況

現在の「ものづくり産業」は第4次産業革命といわれ、ものづくりの生産現場にプロセス改革を起こすだけではなく、ビジネスモデル自体に変革を起こしつつあります。世界的に見ても各国が国を挙げて生産効率の向上を目指しています。

現在、ものづくり産業では多種多様で大量なデータを参照して新たに生産するための情報を作り出しています。そして、これらの情報を精度よく迅速に関連部署と共有する、さらに企業間で共有することの必要性から、従来のローカルディスクの「保管」から、クラウドサーバーを利用した「共有」が浸透しつつあります。

しかし、大量なデータを共有するクラウドが浸透する一方で、第4次産業革命への具体的な対応ができている企業はまだ多くないことも事実です。また、東日本大震災後、そして最近も各地で続く震災の中、事業継続計画(BCP)策定の必要性を企業のほとんどが認識しているものの、万全な対策ができている中堅企業は多くありません。

この要因として、計画を策定する人材不足やハードウエア、ソフトウエアの導入費用の問題が挙げられます。BCP対策は自社の従業員のためだけでなく取引先にも大きく影響を及ぼすため、対策が取れない企業は信頼を大きく損なうことになります。

今後、進みつつあるビジネスモデルの変革において、どのような対応ができるか。まずは、少ない投資で手間をかけずにBCP対策につながり、かつ生産性の向上も図ることができる第一歩として、クラウドを利用したいくつかのケースをご紹介します。

クラウドを利用した生産性向上

【ケース1】設計ツールの運用コストに悩むA社

図1 A社におけるクラウドサービス利用ケース
図1 A社におけるクラウドサービス利用ケース

A社は、通常の設計オペレーターは5人の体制です。繁忙期に設計オペレーターを増員すると10ライセンスが必要になります。そのため、常に10ライセンスのサポート保守を契約するという無駄な運用費用に悩んでいました。

そこで、A社は設計ツールのライセンス運用において、従来の「設備投資」としてのサポート保守から、クラウドサービスを「利用」するツールに切り替えました。

その結果、実稼働するオペレーターの人数に合わせた運用が可能になり、運用コストを削減できました。その上、浮いた費用で新たな製造ツールの導入が可能となり、生産性の向上につながりました。

【ケース2】取引先との要件確認にタイムロスが多く見積もり提示がスムーズでないB社

図2 B社におけるクラウドサービス利用ケース
図2 B社におけるクラウドサービス利用ケース

メーカーから金型製作の依頼があったB社についてご紹介します。従来B社では営業マンがメーカーを訪問し要件を伺います。そして工数見積もりをするため、製品モデルデータと要求仕様書をB社の社内に持ち帰ります。

その後、社内にいる技術リーダーが要件内容を確認すると、金型の実現性に疑問が生じることが多々ありました。その要件が確定しなければ、営業は正確な見積もりを作成できません。メール、FAX、電話などで要件を確認し、要求仕様回答書を作成するまでに手間と時間がかかる状況でした。

そこで、B社はクラウドを利用し、従来、営業マンが持ち帰っていたデータをその場でクラウドサーバーにアップロードすることにしました。社内にいる技術リーダーはクラウドサーバーにアップロードされたデータをすぐに確認し、過去の類似品データを素早く検索、必要な情報を入手できます。また、不明確な点があった場合は、CADモデルに直接コメントを記入することにより、営業マンに的確な問い合わせもできます。

その結果、B社は工期短縮、メーカーは納期短縮となり、最終的に生産性向上につながりました。

【ケース3】社内サーバーを管理する専任がいない上にセキュリティーにも不安があるC社

図3 C社におけるクラウドサービス利用ケース
図3 C社におけるクラウドサービス利用ケース

中堅や中小などの企業規模では、IT管理や運用に関わる要員を専任にできず、兼任であったり、専任でも1人きりであったりすることも少なくありません。C社もまさにこのような状況です。システム障害時にはハードウエア(OS含む)復旧のみならず、アプリケーションなどの再インストール作業も発生します。これらの作業が全て担当者にのしかかっていました。

そこで、C社では自社サーバーを廃止することにし、全てのデータ管理をセキュリティーにも信頼がおけるクラウドにしました。

その結果、ハードウエアトラブル発生のたびにその対応に取られていた時間が削減でき、本来の設計業務に専念できるようになり、最終的に生産性向上につながりました。

Manufacturing-Space®でできること

図4 Manufacturing-Spaceでできること
図4 Manufacturing-Spaceでできること
図5 今後のIoT活用例
図5 今後のIoT活用例

Manufacturing-SpaceはNTTデータエンジニアリングシステムズが提供するクラウドサービスです。そして、Manufacturing-Spaceは、前述した「ものづくり産業」における課題を解決するだけではなく、「ものづくり産業」のさまざまなシーンを支援するサービスを展開しています。

昨今、熟練技術者のシニア化が進む中、技術伝承に悩む企業も少なくありません。例えば、CADのオペレーターでいうと、同じモデリングでも中堅者と熟練者では作業完了までに大きな違いがあるからです。

このようなケースではCADの操作履歴を分析することで、コマンドの使用数であったり使用するコマンド種類の違いであったりと意外な事実が判明します。そしてこれが後のIoTによる人材育成や技術伝承にもつながるのです。

お問い合わせ先

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
カスタマー&サービス事業本部
クラウドサービス事業部 第一営業部
Tel:03-5711-5331

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