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株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ

No.90 システム紹介

ものづくり業界向けクラウドサービス
Manufacturing-Space® Version 4.1サービスイン

株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ
カスタマー&サービス事業本部
クラウドサービス事業部 第一営業部
第二営業課 課長 阿部田 哲史

はじめに

2013年10月1日にManufacturing-Space®のサービスを開始してから4年以上が経過し、現在では700社以上のお客さまにサービスをご利用いただいております。

2018年5月21日にVersion 4.1(以下Ver.4.1)をサービスインしました。Ver.4.1では、特にデータコンシェルジュとモデル品質管理サービスについて、お客さまのご要望をもとに機能強化しています。また、タブレット端末のブラウザーをご利用可能にしました。今号では、Ver.4.1で新たに追加した機能や既存サービスの拡張について、その概要をご紹介します。

「リアルタイム監視機能」と「ログ出力機能」

図1 「リアルタイム監視機能」と「ログ出力機能」
図1 「リアルタイム監視機能」と「ログ出力機能」
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データコンシェルジュのVer.4.1では、機密性の高いデータが保存されているフォルダを監視フォルダに指定することで、そこにアクセスした利用者の操作をリアルタイムに監視し、万一不正な操作があれば、その操作を強制的に停止できるリアルタイム監視機能を追加しました(図1)。これにより、管理者は機密性の高いデータをより堅ろうに管理でき、不正な操作やデータの流出を未然に防止できます。特に研究機関や企業内の部署間における共同作業では、情報機密の確保や漏出の抑止が求められており、Ver.4.1では、そうしたお客さまの要望を反映しています。

本機能は、アクセス権一定数以上ご契約のお客さまは無償でご利用できます。

またVer.4.1より、利用者の操作ログを取得し、外部ファイルとして出力できるログ出力機能を追加しました(図1)。これにより、データコンシェルジュの利用状況の把握や、データの改ざんや流出などの原因の調査を行えます(管理者権限のみ)。

データ品質管理サービス
「CADデータチェッカー」機能拡張

図2 グループ化された点要素とCADデータレポート
図2 グループ化された点要素とCADデータレポート
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CADデータチェッカーは、3次元CADデータの授受で発生する形状破損などのトラブルを「PDQガイドライン」に沿ってチェックし、より品質の高い状態に自動修復するサービスです。データコンシェルジュにCADデータをアップロードすると、微小線分や微小面などが一定トレランスを超えて含まれていることをファイルの横に赤・黄・青色のシグナルで表示し、そのエラー箇所を自動で修復します(人とシステムNo.87「CADデータチェッカー」参照)。

Ver.4.1では、エラー項目ごとにポイントを出力し、CAD上でその箇所を特定できるようになりました。mdpはSpace-E上のグループとして表現し、IGESやSTEPでは、点座標をCSVファイルでダウンロードできるため、他社システムに取り込んでも容易にエラー箇所の特定ができます。さらに、CADデータチェックレポートの画面では、修復前後のエラー数のレポートを並べて表示し、修復後のエラー減少の変遷も確認できるようになりました。そのレポートを出力して、データ品質のトレーサビリティーにも利用できます(図2)。

データコンシェルジュがタブレット版に対応

Ver.4.1から、タブレット端末からもデータコンシェルジュを利用できるようになりました。

図3 タブレット版の利用環境
図3 タブレット版の利用環境
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一例として金型メーカーの業務フローに照らし合わせてみます。取引先からデータコンシェルジュの受け取り領域にCADデータをアップロードしていただくと、そのデータはCADオペレーターでなくても、タブレット上のプレビュー機能で形状や外寸を確認できます。このとき、モデル品質のシグナル表示も確認できるので、見積もりや工数推定の目安にできます。さらにCADデータチェッカーをご契約であれば、自動修復やレポート出力ができます。

このようにCADオペレーターがデータコンシェルジュから当該データをダウンロードする以前に、タブレット端末で対応が可能です。外出先や移動中でも、監視フォルダの設定やアクセス許可、その他ドキュメント資料を閲覧できます。もちろん加工現場からも、タブレット端末を活用して作業内容の確認やイメージの共有が図れます。

これ以外にも、今後は幅広い業務での活用を期待しています。タブレット版の利用環境を図3に示します。

今後について

今秋、サービスインを予定する次期バージョンは、誰もがより簡単にそして違和感なくデータコンシェルジュを活用できるような環境のご提供を目的としています。主にクラウドとローカル端末との親和性強化、より使い勝手の良い操作性への改善、各種機能拡張を図る予定です。

将来的には、業務フローの自動実行や、AIおよびIoT技術とも連携して過去の実績や条件・パターンなどから最適解を検出し、金型モデルの編集やCAMの自動出力を実現できるような環境構築を目指しています。

「CADデータチェッカー」の事例紹介

CADデータチェッカーの事例をご紹介します。自動車部品の金型メーカー、株式会社三浦製作所様(岡山県岡山市)は、サービスの導入後、業務プロセスに大きな改善効果を上げられています。導入前は取引先からデータ受領後の修復作業で、1モデル当たり3~4時間かかっていた前段作業が、CAD データチェッカーで自動修復すると5分程度になり、大幅な作業時間の短縮を実現されました(3時間×3型×2人=18時間/月の時間短縮を実現)。昨年末の繁忙期には、従来月当たり2型/人のところ3型/人に対応できたそうです。特に以前からデータ変換による課題が多くあった微細な穴形状が多い内装パネルのモデルでの効果は絶大です。

 

「CADデータチェッカー」の無料体験

(Manufacturing-Spaceご契約者限定)

2018年5月よりCADデータチェッカーの無料体験を実施しています。ぜひ、この機会にエラー箇所が簡単に検出・修復できることを体験され、作業負荷の軽減を実感していただければ幸いです。

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