人とシステム

季刊誌
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No.54 | システム紹介
導入支援レポート(第1回)
「経験」に基づいた導入支援の進め方
PLM事業本部 営業企画部
営業企画部 導入支援グループ 橋口 淳一

はじめに

入社以来、3次元CADを中心とした金型設計システムの業務に携わり、お客様の導入時のシステム運用サポートを行ってきました。当初は、まだ金型設計の3次元化への先駆け時期でもあり、反省することも多々ありました。その際、プロジェクト化をいかに推進していくかで、早期立上げの成功へつなげることができると思いました。

「プロジェクト」とは、プロジェクトマネージメントにおける言葉の定義として「期限があること」「アウトプットがでること」とされています。そのことは、システムの立上げを行う場合も重要なことです。

NDES導入支援グループでは、最大限の効果を出せるように運用方法を検討し、CADシステムの導入立上げ支援を行っています。特に、CATIA V5、Space-E V5における3次元金型設計の支援を中心にしています。導入支援グループの「ウリ」は、システムの導入支援プロジェクトを数多く成功させてきた「経験」と「ノウハウ」です。

一般的に、お客様がシステム構築をする際、その方法が十分に検討されていないケースがあります。また、システム構築の立上げを行う際に、きちんとした手法を実現できていない場合も多いと思います。

「プロジェクトマネージメント」を遂行することが、プロジェクトの成功へとつながります。ただし、すべてのプロジェクトを同じ手法でするのではなく規模や目的に応じて、いい案配(あんばい)にすることが大事だと考えています。

プロジェクト化のメリット

図1 立ち上げ支援による生産性
図1 立ち上げ支援による生産性

プロジェクト化の大きなメリットとして、プロジェクトメンバーがひとまわり成長できることがあげられます。「改善」や「新しいことへのチャレンジ」を実行する機会が多くあるプロジェクトでは、お客様の成長はもちろんですが、NDESにとっても絶えず勉強になります。

生産性という観点からは、2つのメリットがあります(図1)。1つ目は、プロジェクト化をすることでシステム運用の早期立上げを実施できるため、その生産性が向上します。2つ目は、プロジェクトを組んで数人で検討すると、良いアイデアが加わりやすくなり、生産性の向上がより期待できことです。

システム立上げ支援の進め方

図2 導入支援の進め方
図2 導入支援の進め方
(上図をクリックすると拡大図が表示されます)

実際のシステム立上げ支援の進め方ですが、簡易ヒアリングを行い、まずは運用の骨格となるプロトタイプを作ります。そのプロトタイプを使いながら、お客様と一緒に改善ポイントを模索します。また、プロジェクト終了時には、お客様自身でシステム運用ができる技術を身につけていただきます。最適な運用方法が確立され、その仕組みを理解し、改善しながら運用できるようになるまでが立上げ支援と考えています。

全体的な進め方としては、お客様にとって最適な運用方法を提案させていただくとともに、実際のシステム構築まで行います。システム構築者も設計担当者と同じ観点を持つことを大事にしています。

立上げ支援においても、プログラム開発と同様のフェーズの分け方を採用しています。まず、要件定義フェーズから全体運用の「設計」、システム構築をする「製造」、そして最後に「検証」といったプロセスをサイクル化しています(図2)。

業務フロー図

図 3 業務フローの構築
図 3 業務フローの構築

標準化をするプロセスでは、まず、業務フロー図を作成します。その業務フロー図では、工程の部分的な改善の前に、業務全体の運用改善を行います(図3)。業務効率を大きく改善するためには、その工程の内容や必要性を見直す必要があります。

業務フローを構築し、比較することで、改善前後のシステム運用の効果算出も容易になります。

立上げ支援プロジェクトでは、システム構築だけではなく、お客様の業務の標準化の方法を一緒に考えることが多くあります。その際は、システム構築をする側の観点からの意見を出し、お客様の効率化に貢献できるように努めています。

標準化

標準化をするだけで、かなりの効率化につながるケースも多くあります。そして、システム化をするとさらに効率化が期待できます。しかし、標準化やシステム化が難しい課題に対して時間をかけすぎるのは、期限のあるプロジェクトでは問題になります。特に、人が試行錯誤するプロセスを標準化することは、難しいことの一つだと思います。そのことが、「現実論」なのか「理想論」なのかを論理的に判断しなくてはいけません。

新しいことや困難なことにチャレンジしたい思いは常にあります。

システム運用構築事例

ここまで、立上げ支援の全体的なシステム構築を説明してきましたが、導入支援グループでは、部分的なシステム運用構築も行っています。予算や人員、期間に合わせたプロジェクトの目標を決めます。

例えば、全体的なシステム運用の構築依頼があり、部品表を作成する工程が効率化できていない場合は、部品表を自動的に作成するシステム構築のサービスをさせていただくこともできます。

表1 システム運用支援内容例
運用支援項目 内容(例)
部品表のシステム構築 部品表出力データベースの順番で部品表を出力するシステム構築をします。属性の付加方法も検討します。
図面枠のシステム構築 3次元の部品パラメータを図面枠のテキストとして自動で作成するシステム構築をします。図面枠のサイズに合わせて出力します。
テンプレート部品作成 3次元設計をするためのテンプレート部品を構築します。パラメトリック制御だけでなく、ナレッジを盛り込みます。
全体テンプレート構築 ナレッジ部品を組み合わせたテンプレートを構築します。類似品の自動設計を目指します。
ナレッジ応用講習 3次元テンプレート部品を作成するための応用講習です。お客様の運用に合わせた応用講習を行います。
金型運用コンサル(方針) 3次元システム構築における業務分析を行い、どのような運用をすれば効果がでるのかを検討、提案をさせていただきます。

おわりに

今まで、お客様とプロジェクトを実施させていただき、プロジェクトを行うには、モチベーションが大事だと思いました。今後、効率化を検討されているお客様は、ぜひNDESにご支援をさせてください。

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